Yoshi Veggie & Salon de Topinambour

自然な暮らしとナチュラルフード、地球の多様な食文化を愛する、旅する植物料理研究家YOSHIのつれづれ

Vege a Table CAFE TOPINAMBOUR→Salon de TOPINAMBOUR→秩父へ旅は続く

旅する植物料理研究家YOSHIは、食文化と風土の多様性を愛し、ベジタブルを愛し、そのきらめきとときめきを料理に、レシピに、食卓へとつなげていきます。

2018年春、国立→秩父へ拠点移動中 タミパン&料理ワークショップ・料理制作等々、プライベートグループへの出張も随時行っています。 お問い合わせください。

白花豆とマッシュルームのスープ

2006-06-22 | Cafe Topinambour
一目惚れして
でも一応迷ってみて
その末 家に来るうつわたち。

戸棚にならべて
料理を盛って
お茶を入れて
手に包んで
口をつける。

そのとき、気持ちがかすかに
後悔と満足とのどっちかに振れるんだ
後悔のときは
気づかない振りをして
使っているうちに馴染むにまかせる。

鹿児島睦さんの器は
使うたびに顔がゆるんでしまう。
一目ぼれはずっと使っている今も変わらないから
相当相性いいみたいだ。

ちょっと肌寒い梅雨曇りの日に。
北海道の白花豆の炊いたのとマッシュルームのポタージュは、
ぜいたくなコクがあっていい感じ。
冷製もよさそう。
カンパーニュをじゅっと浸して食べるのもいい。

photo par S.Tomizawa

エタリイワシはスローフードらしい

2006-06-22 | Cafe Topinambour
先日長崎帰省のとき、滞在中必ず1,2度は寄って乾物やらを買い込む吉田海産店で「エタリイワシの塩辛」というのを発見。
エタリイワシはアンチョビやしょっつる(魚醤)の元でもある、カタクチイワシの地方名。
それをまるごと(うろこや内臓も)塩漬けにして熟成させたもの。
稲藁を乗せて発酵させるんだって。
聞けばこの長崎南部の郷土食。
今まで何度も通っている店なのに目につかなかったのは、期間限定の商品だかららしい。
アンチョビよりも強烈な風味です。
だけど、酒を呼ぶうまみ。

大根と一緒にオーブン焼きしてみました。
にんにくと唐辛子とオリーブオイルをふって、塩っ気はもちろんエタリ君から提供されるから、いらない。
大根は薄切りにして少し焦げるくらいがいい。
ひと口つまめば、「酒だ、酒をくれ~」と禁断症状がにわかに現れる、おとな味。

アンチョビというよりも、
カンボジアの魚丸ごと発酵「プロホック」を髣髴とさせる風味の強さだけど、まだ日本人好みの味だと思う。

長崎南部では、昔からこのエタリイワシの塩漬けをふかしたさつまいもと一緒に食べていたんですって。
まだチャンスがなくて試してないけど、今度勇気をふるってみようっと。

最近、イタリアのスローフード協会の「味の箱舟(アルカ)」計画にリストアップ
されたり、「エタリの塩辛愛好会」という団体が普及に努めたり、発酵の権威、小泉武夫さんも注目、とエタリの巷は少し騒がしいようです。

私の行きつけの吉田海産さんでは、このブームとは無関係に、昔からのサイズと価格でつくり続けているそうです。
にんにく風味もありました。