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「THE RISING」を歌う

僕はがんになった母と同居する為に実家に戻り一緒に生活を始めた。
母と話をして僕はうれしかったし母も喜んでいる。
でも僕は休日に母の抗がん剤治療につきあって病院に行ったりして疲れてきた。
そしていつものように僕は被害的になっていった。

母は掃除してくれるヘルパーの他には他人を家に入れたがらないようだし、
僕も何のサービスをして欲しいのかも分からない。
仕方ないので僕が通院している病院のソーシャルワーカーさんに電話した。
すると気がかりなので市役所に連絡してくれると言ってくれた。
そして僕の方からも市役所に相談してみればいいと言った。

僕は正直なところ、もう面倒になり何もしたくなかった。
育児や介護をする人は孤立しがちだと聞いたことがあるけれど、本当にそうだなと僕も思った。

でも実家への帰り道に市役所に寄ることにした。
なぜか分からないけれど僕はブルース・スプリングスティーンの「THE RISING」を歌って自転車で市役所に行った。
市役所の障害福祉課のいつも相談している人は面談中で話せなかった。
でも10年以上前に僕と同じ障害を持った人の集まりに見学として毎月来てくれていた職員さんにばったりと会った。
その人は今は高齢者を支援する課にいるので僕の母のことを話して、今後相談させてくださいと話せた。
またもう一人の人にもまたばったりと会えて、その人はその課の課長さん。
その人にもお願いしてきた。
10年以上も前のことなのにありがたい。
僕の10年も意味があるのかなとも思った。

結局、母は今のままで満足しているかまでは分からないけれど、今のままでいいと思っているのだと僕は思った。
僕が元気な姿をお母さんに見せるのが一番いいのだと思う。
その為にも僕は無理の無い程度に僕のやりたいこともやろうと思う。
それが僕の元気になり、母も喜ぶのだと思う。
それにしても人の縁はありがたいなと思いました。
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