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奥田英朗「向田理髪店」を読んでの感想

奥田英朗「向田理髪店」を読みました。
北海道苫沢町という過疎の町でのお話。
若者は出て行き、年寄りだけが残る希望のない町。
でもその中で何とかしてこの町を良くしたい。一方であきらめもある。
そんな町の理髪店に来る人たちの人間模様を温かく書いてあると思いました。

町民同士のいがみ合いは幾度となくあった。その都度、時間が解決してくれた。互いに頭が冷めて、ほこを収めるのだ。半分はあきらめのようなところもある。顔を合わせないでは生きられないから、適当なところで手を打つしかない。

僕の居場所もそんなところがあると思う。
そんな中で本の最後、対話の力という言葉が出て来た。
僕の最近の関心ごとだ。
何とか知恵を出し合っていくらかでもお互い住みやすくする努力。
それを僕も居場所でやっていきたい。そこに対話の大切さが出て来るのだと思う。

もっとも僕はいい話が好きだけど、なかなかそれを実践出来ないでいる。
でもこの本に登場する人たちのようにお互い対話しながら、大変でも楽しみながら生きていきたいと思いました。
最近、僕は居場所のことで大変なのだけれど、読んでいてこころが温かくなりました。
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