今日は、ゴルフ。
暑くなると言っていたので、ちょっと心配だったが、流石まだ5月。
どうにか乗り切った。
ただ、ショットが不安定で、スコアは、さっぱり。
本書は、先日の庵野秀明展で見つけた。
かなり高かったが、ぱらぱらめくったら、すばらしい本だったので、ゲット。
富山、福岡、青森で開催された成田亨展の図録で、2014年に出ていたようだが、この値段にも関わらず、2021年に第三刷が出た。
もちろん知っている造形の絵も多いが、その元絵、全く知らない絵、知ったキャラクターを絵画仕立てにしたもの、彫刻等、多彩なジャンルの写真がずらり。
説明も的確で、もう亡くなられたいた成田さん自身の言葉で、語られている部分も多数。
シン・ウルトラマンで登場したキャラは、全て掲載されている。
庵野さんが、シン・ウルトラマンを企画した時にも、参考にしただろう。
青森美術館の学芸員の方の話が載っているが、これだけの作品が整理されたのは、1年に渡る調査・研究があったことによるものであることがわかる。
ご存命の時の調査だったので、成田さんに直接いろいろ確認することができた。
青森美術館開設に合わせた調査で、かなりの作品が寄贈されたのだという。
その前には、水戸芸術館で特別展が開催され、成田作品が大人気だったという。
単なる巨大化した生物という怪獣の存在を芸術に高めたまさに張本人の作品群だ。
怪獣のデザインを始める前の作品も、掲載されているが、まさに現代芸術で、魅力あふれる作品群だ。
ムサビ在籍中に、ゴジラの製作にバイトで参加したのをきっかけに、二刀流となったが、ウルトラシリーズが始まり、二刀流を諦め、ウルトラ怪獣デザイン等、映画・テレビドラマ製作に専念するようになった。
ガラモン、カネゴン、ケムール人などごく初期の作品だが、高い芸術性を発揮している。
ウルトラマンのデザイン制作時の変遷がわかるが、まさにかっこいい宇宙人?の姿に昇華した。
バルタン星人のデザインがあまり好きでないと前に紹介した本で言っていたが、メカニック・バルタン(メバ)もデザインしていたことを知った。
これこそが、宇宙人のバルタン星人の成田さん流のデザインなのだろう。
元々メカニック的なものにも、たいへん高い関心をいだいていた。
ウルトラセブンも最初のデザインと最終デザインはかなり違う。
当然最終デザインの方が、すばらしく見える。
後期のデザインを見ると、着ぐるみに不適なデザインが増えてくるが、モンスターのデザインをアートとして発表していた。
世界の怪獣、神獣を成田さん流に解釈して、ビジュアル化している。
カラーのものも多く、まさにアート。
カネゴンも絵が多いのもうれしい。
最後の章が特撮美術だが、これは、たぶん映画撮影後消えてしまうものがほとんどだろう。
その中で、原爆投下の景色のデザインは、成田さんの想いのこもったものだ。
麻雀放浪記に使われた東京が焼け野原になったデザインも、反戦の気持ちを込めたものだ。
円谷作品に興味のある人には、必携本?