伊豆から戻った。
渋滞が始まる前に帰れて、ラッキー。
お土産の干物もばっちり。
先日、バイオマス・ショア・プロジェクトの話を聞く機会があった。
MK氏が、数社の協賛を得て進めているプロジェクトだ。
話を聞くまで全く知らなかった世界だが、あまりにも壮大な話で驚いた。
ESGが喫緊の課題になっているのは、言を俟たない。
気候の極端化、パンデミックなど、炭酸ガスの増大による温暖化が元凶。
カキ、コーヒー、ミツバチ、様々な食材が、取れなくなっているだけではなく、人間の脳機能にまで影響が出つつあり、ホモサピエンスの限界が近づいている。
全て、地中に眠っていた化石燃料が、地表に出て、炭酸ガスになったことが原因。
それを止めるには、代替エネルギーを探すしかなく、その手段の一つがバイオマスになる。
カーボンニュートラルだ。
MK氏は、植物、藻類、光合成細菌の中から、微細藻類が、最も効率が高いと判断。
具体化の際の重要ポイントを、コスト、大規模、短時間とした。
その3つを達成するためには、G(微細藻類)、Y(yellow、沙漠)、B(blue、海洋深層水)の3つの最適条件を探す必要があった。
地球の97%は、海で、その95%が、深海。
200mより深い所にある海水が、海洋深層水だが、冷熱エネルギーを持つ、清浄性、豊富な栄養・塩類という3つの特徴を持つという。
この海洋深層水を使って、微細藻類を培養するのが、水田培養で、そこから、莫大なエネルギーを生み出すことが可能。
沙漠は、広大で安い土地。
ふつうの土地や、特殊な容器を使うととてもではないが、大きなものは作れない。
そして前述の3つのゴールを満たすのが、様々な実験、調査の結果、ペルーの沙漠を利用し、そこに作った水田に海洋深層水を引き込み、Dunailiella Salinaを水田培養するのがベストとの結論に達したという。
これを、バイオマス・ショア・プラットフォームと呼んでいる。
ユーグレナなどよく耳にするものがあるが、コスパが桁違いで、これくらいのコスパがないと、とてもではないが、化石燃料の代替になりえないと、MK氏は、言う。
当初オマーンを検討したが、温暖化が進んでおり、これ以上温暖化が進むと、微細藻類が死んでしまうのだそうだ。
ペルーの沙漠というのは、10万ヘクタールという途方もない規模だが、ペルーの沙漠全体の1/10ぐらいという。
米国のとうもろこし畑は、4300万ヘクタールというから、まだ、全然小さいというが、やはり大きすぎてイメージが湧かない。
次のステップは、小規模の水田で、本プラットフォームがワークするかを検証することかと思うが、時間が待ってくれるのか。
本プロジェクトが前進することをお祈りしたい。