かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

伊勢神宮と出雲大社

2020年07月06日 | Books
九州の大雨は、度を越えている。
年々、気候が荒れてきている。



本書は、書店で見つけて即ゲット。
2020年の本と思っていたら、2009年に出た本の復刻のようだ。
復刻されるだけあって、文庫の割にボリューム満点。
伊勢神宮と出雲大社の話にとどまらず、古代史全体について述べられている。

ひじょうに面白いのは、いろいろ調べていくと、伊勢神宮と出雲大社が、急に、現実的なものとなってくるのは、持統天皇の時代頃で、その前に痕跡はあったかもしれないが、国家を代表するような施設ではなかったと思われること。
特に出雲は、遠い昔には栄えていたが、半島系とのつながりが強く、いったん勢力を失ったが、大和政権ができつつあるころ、その反対勢力として、クローズアップされてきたこと。
伊勢神宮は、その出雲に対抗する形で、東を向いている。
そして、天皇が、祭祀的なシンボル的な存在になり、摂関政治が始まった頃に、その存在価値が薄れ、フェイドアウトし、再び忘れられていたことなどなど。

ちょっと深く考えすぎではないかと思われる部分もあるが、過去の国学者たちが意見を述べ合ってきたことであり、それに対する筆者の考えということで、述べられている。

資料もふんだんに掲載されており、よくこれだけの情報をまとめ上げたなという印象。
ちょっとマニアックかもしれないが、ここまでどっぷりつかってみるのも楽しいかも。
コメント
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