本書は、新橋駅前の古本市で、見つけた。
300円なり。
著者の長沢さんの本は、何冊か読んだが、こんな前から、こんなにすばらしい本を著しておられるとは知らなかった。
初版は、1962年、この増補版は、1982年。
1962年と言えば、文革前。まだ、長沢さんも、お若かったはず。
1982年と言っても、もう30年以上も前。
出版社の校倉出版社は、まだ頑張っておられるようで、嬉しい。
基礎資料は、たぶん20世紀初頭の探検合戦の時のものが多い。
掲載されている写真も、結構古く、かつ見たことのないものも多い。
被写体は、まだ今も存在しているのだろうか。
内容も、最先端にも関わらず、読みやすく仕上げておられる様子がよくわかる。
手作り感あふれる図も多く、こういった努力の積み重ねが、今のシルクロードブームに繋がっていることがわかる。用語が、微妙に、今の用語と異なるが。
もちろんその後の発見で、定説が覆されたケースもあるが、このシルクロードの世界を明らかにしたのは、やはり、20世紀初頭の探検合戦だ。
そして、本書は、それをよく総括してくれている。
シルクロード好きには、欠かせない本?