
今年は、ビートルズの公式デビュー50周年のせいか、ますますビートルズ絡みの本は、増え続けている。
思えば、70年代当時、40年代はシナトラ、50年代は、プレスリー、60年代は、ビートルズ。
さて、70年代は?ということで、TREXではないかなどと騒がれた。
でも結局それ以来、ビートルズを越えるカリスマは現れず、その後50年間、ビートルズは、別格として、君臨し続けたということであろう。
さて、本書、ビートルズのファッションの変遷を追った本。立派な本だが、そんな新味はない。
音楽も、大きく変わったが、ファッションも大きく変わったことを改めて認識させられる。
公式デビュー前のテディボーイスタイルから、デビュー時の襟なしスーツ。コンサート活動をやめてからは、いきなりサイケの時代。
彼ら自身の写真は、見たことのあるものが多いが、その周りの写真が面白い。初期は、彼らが影響を与えられた側だが、途中からは、彼らが、回りに影響を与える側に変わったことがよくわかる。彼らが、音楽界のリーダーであっただけでなく、ファッションも含めた若者文化のリーダーであった。
最終章は、(ビートルズの)アップルで考えられていたファッションの数々も紹介されているが、今から見ると、ほとんど奇天烈。リンゴの刺繍入りペアパンツなども紹介されている。
60年代のファッションの変遷という目で見るのも面白い。写真集としても、十二分に楽しめる書。厚みの割には、安いので、居間に一冊という人にも、適している。
お勧めできる。