今日はとても悲しい出来事がありました。
「ばかやろー」と叫んでしまいそうな・・・・・
4月10日に越冬の眠りから目覚めエノキの木に登って来たオオムラサキの幼虫が今日の午後3時ごろ死にました。アシナガバチに食べられたものと思われます。
地面に積もった落ち葉の中で眠っていた越冬幼虫は木の枯葉と同じような色をしています。木の幹を登って来ても最初は幹の途中に定位置を決めてほとんど動きません。時々新葉を食べに行くようで近いところの葉がかじられていました。地面から幹を登って来て2週間ほとんど変化がないので観察も飽きてきました。ところが昨日の朝8時過ぎにエノキの木を見ると緑色に変色したオオムラサキの幼虫が枝の上を歩いているのを見つけました。今まであんなにじっとして動かなかったのに脱皮したとたんに緑の新葉の所に来て歩き回っていました。緑になった幼虫はとてもきれいです。動き回るしその上きれいなので昨日はしょっちゅう見に行って写真を撮りました。この幼虫がこれから2・3回脱皮して蛹になり大きなオオムラサキになるのかと思うととても楽しみでした。オオムラサキの飼育は今回初めてなので一層期待が大きかったのです。なのに今日の午後見に行くと尻尾の部分の肉片が葉の上に残っているのが見つかりがっくり来ました。本当に残念です。「アシナガバチのバカヤロー。」そして幼虫を守りきれなかった私にも「バカヤロー」と言いたくなりました。幼虫が木に登って来てからすぐにエノキの木をこっぼり網で囲いました。これで小鳥に食べられることはなかろうと安心していたのです。もちろん小鳥対策ですから20mm目の粗い網でした。昨日の午後アシナガバチが飛んできて網をくぐって中に入るのを見てすぐに蜂を追いだしたのですがまさかこんなにすぐ食われるとは迂闊でした。やはり目の細かい網袋をかぶせるべきでした。目の粗い網なら写真が撮りやすいと思いましたがこの時期にはアシナガバチの被害のことは考えていなかったのです。このエノキの木には他にゴマダラチョウやテングチョウの幼虫が沢山いるのに何でオオムラサキを食べるんだと叫びたくなりましたが全ては終わったことです。オオムラサキはいるところに行けばたくさん見られますが全体的に見ればだんだん数が少なくなってきている蝶です。昨年の夏からいろんな天敵をかいくぐってここまで生き延びてきたのに私の不注意で小さな命を落としてしまいました。
オオムラサキの越冬幼虫
4月10日
4月14日
4月23日 久しぶりで写真に撮ってみると表皮の内側は緑色になって来ています。
4月24日 今朝脱皮したようです。
さあ 上の方へ登ってモリモリ葉を食べるぞ
ここはどうだろう
イナバウワーだってできるのだ
ん ! 何か御用 ?
こちらはゴマダラチョウの幼虫です
オオムラサキの角のほうがゴマダラチョウの角より長いですね
お目めが可愛いと思いませんか、目ではないけど。
とても面白い顔をしています。この姿から美しいオオムラサキの成虫を想像することができますか。
4月24日の午後 少し葉を食べてお昼寝です。
やはり最初に見つけたここを定位置にしよう。
4月25日 今日のことです
午前中強い風が吹いていて枝は激しく揺れきれいに撮れませんでした。
午後にはいるはずの所に姿がありません。代わりに小さな肉片が残っていました。30分前に見たときには何ともなかったのに・・・・・
10日ほど前には越冬し羽化できるはずだったカバマダラの蛹がヤドリバエに食われて死んでしまいとても残念でした。そして今日はオオムラサキの幼虫が命を落とし、ここのところとてもつらいことが続いています。