白いサギ

　朝の１０時頃、駐車場に向かう途中、塾舎の横を流れる川を何気なく見たら、黄色くなった木々の間に白いかたまりが見えた。何だろうと目を凝らしたところ、サギが枝に止まっていた。さほど珍しくもない鳥だが、何となく写真を撮ってみた。



　昼過ぎに家に戻り、また何気なく川を眺めたところ、朝見たサギが同じところに止まっていた。何やってるんだろう？と少し不思議に思ったが、まあ、鳥の考えることなど分かるはずもないから塾に入って細々したことを片付けた。すると何だかサギのことを思い出して窓から見たら、やはり同じところに止まっていた。へぇ～、暇なんだな、と思いながら、写真を撮ってみた。



　鳥が大嫌いな私がサギのことを気にするのも変だが、私もやっぱり暇なんだな、とアホらしくも気付いた。まあ、特にすることがなけりゃ日がな一日枝に止まっているのもいいだろう、とサギに味方するのも変な感じだ。別にそんな呑気なサギが羨ましいわけではないが。

　夕方見たらサギはいなくなっていたので、ねぐらに帰ったのかな、一日の仕事は終わったのかな、とまた余計なことを考えたが、サギにとっては要らぬ世話だろう、きっと。それより、私は自分の仕事を頑張らなくっちや！