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 10日くらいずっと風邪が治らない。と言っても、熱があるわけでもないし、だるいわけでもない。ただ、咳がなかなか抜けない。毎日薬を飲んでいるのだが、治らない。朝起きるとしばらくは咳が止まらない。時間が経つにつれだんだんと治まり、塾の授業中はほとんど出ない。だから、調子に乗って夜更かししてしまうから、体調が完全に戻らず、また翌朝には咳で苦しめられる。悪循環を繰り返しているだけだ。日曜くらい早く寝ればいいのに、いつもと同じ時間まで起きているのだから、どうしようもない。「もっと早く寝て、早く治してよ」と妻には毎日怒鳴られているが、それも当然なことなので何にも言えない。
 しかし、風邪の治りが年々悪くなっている。言い訳になってしまうだろうが、治そうと思ってもなかなか治ってくれない。擦り傷が簡単にふさがらなくなったのはずいぶん前から気付いていたが、風邪まで治りが悪くなってしまうと、正直イヤになる。いっそのこと、ガッーと高熱が出てしまった方が一気に治るだろうかなどとバカなことを考えてしまうが、ぐずぐず症状が続くのは自分のことながらイラ付いてくる。今年の冬は何とか風邪をひかずに乗り切れそうだなどと楽観したのがいけなかったのか、冬も終りかける今になって風邪にかかってしまうのは情けない。私立中学入試という山を越えた安心感からちょっと、心に油断が生じたのかもしれないが、まだ高校入試という最後の一山が残っているのだから、気を引き締め直さなければいけない。
 もともと私は体が頑健ではない。中学・高校と腎臓病で長期入院していた。大学に入って、無茶苦茶な生活を繰り返すうちに体に適応力ができたのか、それ以来寝込むようなことは一度もなかった・・、いや、一度だけあった。それは今から13年ほど前のことだ。当時私の地元の中学校で風疹が流行り出し、塾生も一人、大きな体をした男の子が風疹にかかったと言って塾を休んだ。その時は、大して気にもしていなかったのだが、数日後私の体が突然だるくて仕方なくなった。熱を測ると38度を越えていた。そんな高熱など滅多に出たことがなかった私は、塾を終えるとすぐに寝た。しかし、翌朝目覚めてみると全身に赤い発疹が点々とできていた。「なんだこれは!」と叫びながら、妻に見せると、「風疹じゃないの」と言う。「えっ!うつったのか!」とびっくりして、慌てて医者に行ってみた。医者は一目見るなり、「風疹ですね。治るまで1週間は仕事に行っちゃいけませんよ、伝染病ですから」と診断した。
 しかし、塾を休むわけには行かないので、手伝いをしてくれている大学生たちに電話をして、私がいない一週間、なんとか授業を続けていけるようにあれこれ指示を出した。とてもいつもどおりにないかなかっただろうが、生徒たちに事情を話しながら一週間乗り越えてくれた。今思えば、我が塾最大のピンチだったのかもしれないが、こうしたことはいつ何時起こるか分からないものであるから、危機管理を普段からしっかり準備しておかなければならない。と思いはするものの、なかなかそこまで手が回らないのは、我ながら情けない。泥縄式で、「何かあってから対処の仕方を考える」ようではいけないと、常に思っているのだが・・・
 この時の私の風疹はすごかった。「大人がかかると症状が重いよ」と妻が言ったが、高熱がなかなかひかず、ずっとボーっとしていた。だが、それよりも最初は点々だった発疹が次第に数が多くなり、発疹自体も大きくなって、最後には私の全身が真っ赤になってしまったのには心底驚いた。海水浴に行って日焼けしたときよりも、もっともっと赤くてとても他人に顔合わせができるような状態ではなかった。私の記憶にある中では、一番の大病だった。記念に写真を撮っておけばよかったのにと今なら思えるが、その時はそんなことなど全く考えもせず、ただひたすら「早く治れ!」と願うばかりだった。
 それを思えば、ちょっとくらい咳き込むぐらいどうってことないように思えるが、やっぱり早く治したいのは同じだ。健康で元気でいるのが全ての基本だなと身に沁みるこの頃である。
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