議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

捕鯨に反対ですか、賛成ですか

2008年01月18日 05時50分49秒 | ニュースクリッピング
シー・シェパード、活動家拘束の捕鯨船を非難 「テロ」発言も

ご存知のとおり、捕鯨船に無断で侵入してきた活動家を拘束したことでテロという非難がなされているようですが、そもそも捕鯨の問題について皆さんどうお考えでしょうか。

クジラに絶滅の危惧があるのかどうかについては、諸説あるようでどうもよく分からないのですが、少なくとも反捕鯨国の反応を見る限り、絶滅危惧種を守るためだけに反対しているとは思えません。イルカ、クジラには知性があって、これらを殺すのは許せない、という価値観の差が背景にあるように思えます。

我々の行動の是非は、結局価値観に基づいて判断されるものです。動物の絶滅を防ぐという価値は全世界で共有されているので、それに基づく捕鯨禁止はOKでしょう。ただ、牛を殺してもいいがクジラは殺してはいけないという価値観は共有されていません。

価値観が異なることについては、我々は許容すべきでしょう。価値観が異なる相手を否定したり攻撃していたのでは、社会が持ちません。

私は捕鯨に賛成でも反対でもありませんが、反対派が賛成派を攻撃することについては同意できません。逆もまたしかり。
お互い考え方の違いを認めて、議論し、価値観が共有できないのであれば、お互いに迷惑のかからない範囲でその違いを受け入れるべきでしょう。

そうそう面白いYouTubeがありました。是非ご覧あれ。

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2 コメント

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少し違う方向から (marines)
2008-01-21 00:26:36
ちょっと古いエントリになりますが、以前こんなことを書いたことがあります。

http://ch00171.kitaguni.tv/e501.html

今の反捕鯨活動の発想は、文化の違いとして理解するにはあまりにも矛盾を孕み過ぎている感じがしますが、まぁ反捕鯨を主張するのは結構だとしても、国際的な取り決めに従って実施されている調査捕鯨に対する数々の暴力行為が容認され、己の政治的主張のために何をしてもよいのであれば、それはアルカイダとどう違うのか?と思います。

環境関係は、全体的に、こういう暴力行為や傲慢、偽善に対して甘い気がしますね。こういう「『環境』の大義名分があれば何でも許される」といった雰囲気が、ココだけの話ですが、私が「できれば環境の仕事は長くやりたくない」と思う一因でもあります。

私ごときはどうでもよいのですが、こういう状態は内側から正していかないと、まっとうな感覚を持った有能な人材が環境分野から流出してしまうのではないかと思うのですが。
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大義名分 (堀口昌澄)
2008-01-21 18:40:37
marines様

いとけん様のコメントにも関係しそうですが、「レッテルを貼った瞬間、それについては一般化された反応しかしない」という習慣は、他の分野にも見られるように思います。

エコ、テロ、格差、偽装など、その中身には大きな差があるにもかかわらず、ひと括りで扱っている風潮に危険なにおいを感じます。しっかりと見極める必要がありますね。
そういえば、エコとテロほどではないにしても、ご専門の「知財」の世界にも似た事例があるのではないでしょうか。
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