議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

雇用問題の持続可能な解決策としてのベーシックインカム

2009年01月23日 05時54分31秒 | ベーシックインカム
■景気刺激で雇用確保
 世界的に景気を刺激して雇用を生み出そうという政策が取られています。中国はなんと8%成長を維持できなければ失業率があがるんだそうで、今年はその8%を目標にしています。

 さて、年率8%の成長をするということは、何年で2倍になると思いますか????

 答えは9年です。

■倍倍ゲーム
 話を分かりやすくするため、10年で2倍になるとしましょう。2007年の中国のGDPは3兆2,800億ドル、日本が4兆3,816億ドルですので、少々乱暴ですが日本と中国のGDPが同じだとしましょう。

 そうすると、今から10年後に中国のGDPは2倍、つまり地球上に日本が一個増えることになります。20年後には4倍で日本が3個増えます。30年後にはなんと8倍になります。温暖化の長期目標として40年後の2050年がよく取上げられますが、この年には16倍です。到底こんなことは不可能です。
 倍倍ゲームの恐ろしさはお分かりいただけたでしょう。経済や人口は増加率が一定でも、加速度的に増加していきます。

■雇用問題の持続可能な解決策としてのベーシックインカム
 さて、我々は「雇用を確保するために経済成長しなければならない」という世界に住んでいます。全く持って持続不可能だと思いませんか?物質消費を減らしながら経済成長できるようになればよいですが、それにも限界があるはずです。

 ベーシックインカムを導入すれば、雇用確保のために無理やり景気刺激する必要は減ると思います。低成長率でも雇用問題がない、ということです。しかも政府は雇用確保のために時間と労力を使う必要がなくなり、他の政策に注力できます。
 雇用問題の持続可能な解決策としてのベーシックインカム、どう思われますか?

 (もしかしたらベーシックインカムを導入するということは、定常的に景気刺激策を取っている事になり、常に経済成長し続けてしまう、ということになる可能性もあります。しかし、ベーシックインカムの特徴を総合的に考えれば、経済成長を抑える効果のほうが大きいように思えます。代わりにはやりのGNHが増えるとか・・・。)
コメント (1)
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