JF4CADの運用日誌2.5

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2017年夏ダイヤの概要が公開

2017-01-22 | シャック便り
2017年夏ダイヤの概要が各社から公開されました。

JALに課されていた「8・10ペーパー(国がJALの経営再建に関与した代償として路線や運賃に制約を課す)」の期限が3月末で切れるため大幅な見直しを予想する筋もありましたが、両社とも夏場の季節増便の継続設定が中心となりました。

しかしながらJALがクラスJを装備した「リージョナル機ながら快適」というE190を追加投入しE170と合わせて全日空との競合路線に戦略的に投入してきています。全日空は事実上の別働隊であるIBEXのCRJ200/700や自社のプロペラ機DHC-8-400しか同クラスの機材がなく、いずれも快適性でE170/190に劣る(DHC-8は速度も劣る)ことからMRJの就航までは苦しい状態となっています。

今月に入ってMRJの就航が最大でさらに2年遅れ2020年になることが明らかになっており、全日空はさらに長期間厳しい戦いを続けることになりそうです。今回のダイヤ改正とは関係ないですがMRJについては納期遅れが繰り返されたため大規模なキャンセルの噂が絶えず商業的に今回の再遅延が致命的なダメージとなる可能性もあります。


[JAL]
E190型機の追加投入によりE170投入路線の一部便がE190に置き換えられるほか、DHC-8-400型機で運航されている鹿児島・福岡-奄美大島などがE170に置き換えられる予定です。加えてATR42型機のデビューにより4月以降JACの路線で機材の置き換えが始まります。

路線の新規開設はなく、昨年同様の夏場の季節運航として伊丹-松本、伊丹-女満別などが運航されます。増便についても季節増便が多く、鹿児島-屋久島、岡山-那覇など需要の多い路線で観光シーズンを中心に増便が行われます。冬季減便となっていた鹿児島-沖永良部は4/15より1日3往復に戻されます。

一方で季節増便に伴う機材繰りのため伊丹-福岡、羽田-新千歳が1便ずつ期間減便されます。このほか三沢空港滑走路工事のため5/11~7/4まで三沢発着の羽田・伊丹・丘珠線は全て運休となります。代わりの措置として青森便の増便が行われます。

割引運賃ではJTAの創立50周年記念として5/15~6/4に「創立50周年記念ウルトラ先得」を設定し通常のウルトラ先得よりさらに安くなります。


[全日空]
観光客の増えている宮古島へ中部-宮古線を季節運航で新規開設、岩国-那覇も季節運航を継続します。このほか3往復をIBEXに任せていた福岡-宮崎線を全便直営に変更します。IBEXは今年中に機材をCRJ700(70席)に統一しCRJ200(50席)を退役させる予定で、需要に適合しない路線の運航を全日空との間で調整しています。

一方九州新幹線やJALとの戦いで苦戦している伊丹-鹿児島線を季節を区切って6→5往復に減便、本土からの直航便と競合する那覇-宮古線を1往復減便しています。伊丹-鹿児島線はJALが7往復全てにE190を投入して優位に立っており、全日空はリージョナル路線で厳しい状態に立たされつつあります。
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