頭島移動運用メモ
[備前市頭島]
頭島は岡山県備前市の日生諸島に属します。周囲4km、人口は400人ほどの小さな島ですが、小学校・郵便局・漁協支所などがある日生諸島の中心となる島です。カキの養殖をはじめとした漁業とミカン栽培を主産業としています。
日生諸島は頭島のほか大多府島・鹿久居島・鴻島に人が住んでおり、定期船が就航しています。このほか無人島の鶴島・曾島があります。日生諸島は江戸時代は北前船の風待ち港となり、明治以降入植者が増加し現在の姿となりました。日生は広い漁場を持ち、岡山県では倉敷市下津井と並ぶ漁師町として知られています。
備前市は平成の大合併により日生諸島を含む和気郡日生町と内陸の吉永町を合併しましたが、中心部の片上地区が狭いために都市機能の集積ができないなどの理由から過疎化が進み人口は3.7万人ほどで低迷しています。これは平成の大合併で新設された近くの赤磐市の人口(4.5万人)をも下回ります。広域合併前は珍市として知られ、現在もQRVが多くありません。
日生諸島からのQRVも離島運用に熱心な局が少ないことからほとんどありません。
[島内での運用]
集落の外れにある公園などがあります。
[島へのアクセス]
日生港から大生汽船の旅客船があります。付近は通常波の高さが50cm以下のきわめて穏やかな海域ですので台風が接近しない限り欠航になることはなく、船酔いすることもないと思います。
同社の旅客船は日生-日生駅前-鴻島-鹿久居島-頭島-大多府島のルートで1日9往復運航されています。ただし全便が寄港するのは大多府島だけで、日生駅前は1日1往復のみ、鴻島は4往復、鹿久居島は2往復のみです。頭島は始発の大多府行きに限り通過します。
発着港である日生港はJR日生駅の前ではなく、駅前の国道250号を岡山方面に10分ほど歩いたところにあります。漁港にある小さな東屋が発着所で、切符は国道を挟んだ小屋で売っています。
旅客船のため車を乗せることはできませんが、前もって予約すれば日生駅前から小型フェリーを出してくれます。小型ボートによる海上タクシーもあり、定期船の時間が合わない場合には便利だと思います。詳細は大生汽船にお問い合わせ下さい。
なお、本土と頭島間は鹿久居島経由で架橋される計画があり、頭島から鹿久居島までは既に完成しています。本土と鹿久居島の間は2014年度完成予定です。
[島内でのアクセス]
狭い島ですので公共交通機関はありません。
[宿泊施設]
民宿・ペンションなどがあります。夏場の海水浴シーズン以外は簡単に取れると思います。詳しくは日生の観光協会にお問い合わせ下さい。冬場はミカン狩りの斡旋もしてくれます。
[島内の店]
「ふみ」というお好み焼き屋が港近くにあります。ここが島で唯一の食堂だそうです。もちろん冬には名物の「カキオコ」が食べられるそうです。
このほか集落には小さな商店が数軒あります。分かりやすいのは郵便局の隣にある店でしょう。どこも品揃えは多くないので日生港近くのスーパーで買っておく方がいいでしょう。
[注意点]
島の道路は軽自動車がようやく通れるだけの狭い道が多く、対向車にご注意ください。集落内には人やバイクしか通れない道もあり、しかも迷路のように入り組んでいて迷いやすいと思います。帰りに船に乗る際は時間に余裕をもって行動してください。
[おみやげ]
みかんやカキがあります。いずれも冬場になると旬を迎えます。新鮮な海産物は毎週土曜日に頭島港近くで直売されるほか、日生港近くにある「五味の市」でも売っています。このほか国道250号線沿いには海産物や果物を売るお店があります。
また、日生港周辺はお好み焼き屋が密集しており、冬はカキを使った「カキオコ」、夏はエビを使った「エビオコ」が人気です。お店のリストはこちらをどうぞ。持ち帰りもできます。