JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

HA750BLをあえて使ってみる②

2009-01-16 | インポート

コメットのHA750BLの追試レポートをまとめました。7MHzを中心にした使用感のレポートは以前にアップしたのですが、ハイバンドとかの結果をアップするのをすっかり忘れていましたHi


 


このHA750BLは7MHzおよび14~56MHzまで送信可能なモービルホイップで、調整不要・ノンラジアルでアース不要という面倒のないアンテナです。その一方「飛ばないし聞こえない」「全長2.41mのダミーロード」、あげくは「このアンテナを使うことは精神的修行である」とまで酷評が上がっているのも事実です。メーカーも「各エレメントに共振しない進行波型の為、フルサイズダイポールと比較した場合、-6~-10db程度劣ります」と明記しています。


 






実験条件:
使用リグ FT-450M(50W)
アンテナ HA-750BL 伸縮ポールで5mHに架設
バンド  3.5/7/18/21/50MHzのSSBでテスト


 




架設状況はこんな感じです。車載よりも地上高が取れており、このアンテナにとっては相当にFBな条件でのテストであると思います。

 

また、ハイバンドでの性能を上げるための細工をしました(前回レポートで「とある裏技」と記したものです)。具体的にはセンターのコイルをバイパスするように両端にクリップの付いた電線を自作しました。クリップをかませるエレメントの2カ所はサンドペーパーで塗装を剥がしています。

 

センターのコイルは7MHzでの性能を上げるためにあるようです。ハイバンドでは上部(センターのコイルよりおよび上部エレメント)を外した状態でも使えていますし、この状態で21MHz等を聞いていてもSがあまり落ちませんでしたので、「センターコイル=7MHz用」説を裏付ける一つの物証ではないかと思われます。このため、ハイバンドにとって邪魔なこのコイルをバイパスし、上部エレメントも有効活用しようというのが「とある裏技」の狙いなのです。

 

ちなみにショート加工が要らなくなったらあとで塗料を濡ればそれなり復旧可能です。

 

 

では私が試してみた各バンドの結果です(当然ながら設置状況の違い等により同じ結果にならない場合がありますことを承知の上でお読み下さい)。

 

【3.5MHz】

このバンドは受信のみ対応で送信はサポートされていません。しかしFT-450Mでチューンが完了しましたので試しにQRVしてみました。結果的には「聞こえるだけ」で59の局を呼んでもコールが返ってきませんでした。ノーマル状態でも裏技状態でも同じでした。

 

【7MHz】

前回レポートの通り、59で聞こえている局なら普通に59のレポートが返ってきます。パイルに勝てるアンテナではありませんが、のんびりQSOするのなら十分です。当然のことですが裏技状態にするとかえってSが落ちます。

 

【18/21MHz】

結果はほぼ同じなのでまとめてレポートします。59+で振ってきている局であればQSOできました。ただ相手からは50Wでも55前後のレポートでしたのでかなり効率が悪い感じです。裏技を使うとSが1~2前後上がりました。送信時は比較ができませんでしたが上がっているものと思われます。

 

【50MHz】

2エレHB9CVで59の信号がカスカスです。水平偏波・垂直偏波の違いがあるとはいえ、極端にSが下がります。Esが出ているのかの確認すら厳しいかも知れません。裏技にしても大きな違いはありませんでした。

 

 

結局のところ

 

・7MHzは50W入れれば何とか国内で使えそう。重量(820g)が軽く、調整不要なのでお手軽運用ができます。考えようによっては便利なアンテナです。7MHzバンドの拡張後もそのまま無調整でバンド全域が使えるものと思われます。

 

・ハイバンドは7MHzに較べると苦しいです。「とある裏技」で少し性能を上げることが可能ですが、走行中に切り替えることが難しいです。

 

・50MHzはスーパーローカルとのラグチューなど限られた目的に絞られそうです。

 

 

といった感じです。こういった性能が使用目的に合うかどうかになりそうですね。

 


コメント (4)
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