〇大日堂(神奈川県秦野市)
「県指定重要文化財の木造大日如来坐像など、2017年元旦に特別公開」というニュースを年末に見て、ちょうど東京に帰省しているので、行ってみることにした。小田急線の秦野駅から蓑毛行きのバス(1時間に2本程度)に乗り、終点で下りると、すぐ目の前に小さな山門(仁王門)がある。これをくぐったところに、だいぶ朱塗りの剥げたお堂があり、手前に仮設のテントがあって、待っていたおじさんから「どうぞ、中に入って拝観できますよ」と案内をいただいた。

お堂の中は集会所のようで、背もたれのない長椅子が並んでいた。正面に坐像の仏像が並んでいるのはすぐ分かったが、ふと右手を見ると、ものかげに大きな立像がおいでになって、びっくりした。平安時代の作と推定されている木造聖観音菩薩立像である。少し寸づまりな感じがする。顔も体もかなり傷みが激しい。
あらためて正面に向き直ると、中央には、やや面長で堂々とした体躯の、たぶん智拳印を結んだ大日如来坐像。孔雀の羽根を思わせる、ハート形の穴の開いた光背が珍しかった。「当山開基 行基菩薩」という札が下がっていたのは「伝・行基作」の意味だろうか? 左右に二体ずつの如来坐像は、中尊よりひとまわり小さい。左に釈迦と阿弥陀、右に宝生と阿閦という構成で、五智如来と言われる。
お堂の裏手の階段を上がると不動堂や御岳神社があった。バス通りを挟んで反対側には、大日堂の管理をしている宝蓮寺がある。禅寺らしく気持ちのよい境内は散策自由だが、観光寺院ではない。御朱印は遠慮して帰った。
「県指定重要文化財の木造大日如来坐像など、2017年元旦に特別公開」というニュースを年末に見て、ちょうど東京に帰省しているので、行ってみることにした。小田急線の秦野駅から蓑毛行きのバス(1時間に2本程度)に乗り、終点で下りると、すぐ目の前に小さな山門(仁王門)がある。これをくぐったところに、だいぶ朱塗りの剥げたお堂があり、手前に仮設のテントがあって、待っていたおじさんから「どうぞ、中に入って拝観できますよ」と案内をいただいた。

お堂の中は集会所のようで、背もたれのない長椅子が並んでいた。正面に坐像の仏像が並んでいるのはすぐ分かったが、ふと右手を見ると、ものかげに大きな立像がおいでになって、びっくりした。平安時代の作と推定されている木造聖観音菩薩立像である。少し寸づまりな感じがする。顔も体もかなり傷みが激しい。
あらためて正面に向き直ると、中央には、やや面長で堂々とした体躯の、たぶん智拳印を結んだ大日如来坐像。孔雀の羽根を思わせる、ハート形の穴の開いた光背が珍しかった。「当山開基 行基菩薩」という札が下がっていたのは「伝・行基作」の意味だろうか? 左右に二体ずつの如来坐像は、中尊よりひとまわり小さい。左に釈迦と阿弥陀、右に宝生と阿閦という構成で、五智如来と言われる。
お堂の裏手の階段を上がると不動堂や御岳神社があった。バス通りを挟んで反対側には、大日堂の管理をしている宝蓮寺がある。禅寺らしく気持ちのよい境内は散策自由だが、観光寺院ではない。御朱印は遠慮して帰った。