「筋書きの無いドラマ」の代表格だと思っているプロ野球だが、この頃は中継を見ていると何だかまどろっこしくて退屈になってきた。
年寄りになるとむやみに気忙しくなって、手っ取り早さを求めるのがその原因だろうか(笑)。
そこで、プロ野球全試合のハイライトを1時間にコンパクトにまとめた「プロ野球ニュース」(CS放送)にピッタリと嵌っていて毎日欠かさず観ている。
そして、先日の「ヤクルト VS ソフトバンク」戦で登板した石川投手(ヤクルト)の投球に思わず惹き付けられた。
年齢は41歳、背格好や体格もその辺の普通のサラリーマンと少しも変わらないし、それほどダイナミックなフォームでもない。
まるで中年の「おっさん」そのものだが、変化球を中心とした落ちる球に「ソフトバンク打線」が全く歯が立たず、強打の柳田選手をはじめキリキリ舞いの情けなさ。
試合は村上選手の19号ホームランが決勝点となって「1対0」でヤクルトの勝利。
打てそうで打てない石川投手って面白いなあ~。
と思っていたらグッドタイミングで日経新聞のスポーツ欄にご本人のことが採り上げてあった。
「お世辞にも豪快さはないが勝てる投球をしてくれる」と、高津監督のコメントから始まる。
「今季はオープン戦で打たれ2軍スタートだった。調整方法から何から試行錯誤したという。
2軍戦で成績を残し1軍登板が回ってきた。だが、何が良くて復調したのか自分でもわからないという。
正直、何が正解か答えが無い。未だに何が正解か分からずにやっている。これからも模索しながらやっていくしかないと話す。
配球も同じで正解がない。コーナーに決めても打たれることがあるし、ど真ん中の打ち損じもある。理不尽だが、そこがまた面白い。
勝ったからではあろうが答えが無いと言ったときの顔は曇っていなかった。答えが無いということがたぶん石川をマウンドに立たせ続けているのだろう」
こういう話、大好きである(笑)。
所詮、人間が絡んでやることに「正解」なんてあってたまるものかといつも思うし、むしろ失敗を糧にしていく姿勢の方が大切だろう。
これはオーディオに対する研究にも相通じるものがあると思いませんかね(笑)。
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