前々回の「オーディオ秋の陣~大波乱~」からの続きです。
その前にまずは一言。
「オーディオだけで音楽的感性を養うのは拙いんじゃないの」という専門家のご意見には、たしかに一理あるどころか音楽の楽しみ方の本質を突いているようで大いに考えさせられた。
だけどねえ・・。
我が家の場合で言わせてもらうと、オーディオに対してむしろ(音楽的な感性を養うよりも)音質の微妙な差を楽しむ方に重点を置いていることを改めて確認した。
そう、オーディオは音質の差を確認する道具であり、いわば「顕微鏡」としての役割を担っていて、高度な顕微鏡になればなるほど微細な差を明らかにしてくれる。
そしてその副次的な効果として再生音楽の生々しさを享受できるようになれば「めっけもの」、という感じかな~。
という「言い訳」をしておいて(笑)、さっそく表題に移ろう。
2番目に登場したスピーカーはこれ。
口径20cmのユニット(ウ-ファー専用)+ツィーター(スーパー3)である。2番目に登場したので「B」タイプとしておこう。
ずっと以前の我が家の主流は「口径38cm」のユニットだったけど、どうしても不満がたまってきて小さな口径のユニットに移行した。
たとえば、現在は口径10cmのユニットが1系統、以下口径20cmが1系統、口径25cmが2系統、口径30cmが2系統といった具合。
今では口径38cmの大型ユニットが前後振動により空気を動かす「量と抵抗力」を想像するだけで背筋がゾッとするほど~(笑)。
このBタイプはとてもシャープな音で好評だった。とりわけ強力なマグネットを持つ「ツィーター」の凄さは「Y」さんも大絶賛。
しかし、どんなシステムもじっくり聴き込んでいくと何かしら弱点が見つかるものである。
「ウーファーとツィターの繋がりはどうなっているんですか?」
「はい、低音専用のユニットですからコイルは使っていません。おそらく3000ヘルツくらいまでは伸びているはずです。ツィーターの方は5000ヘルツでローカットしています」
「なんだかその境界付近で音が干渉しあって、ほんの少しですが濁っている印象を受けます。いっそのこと、コイルを入れたらどうなんでしょう、おそらく低音域もずっと締まるでしょうし、相互のユニットの干渉も薄くなると思いますが・・」
「なるほど・・、試してみる価値はありそうですね」
さっそくコイル(ムンドルフ)を使って、700ヘルツあたりでハイカットした。所要時間は5分程度で「電光石火の早業」だ(笑)。
その結果、(良質の)コイルを付け加えただけでこんなに変わるものか・・。
ついでに、駆動するアンプを「71Aプッシュプル」(画像左側の一部)に代えたのも大きかった。重量感が出てきてオーケストラも何のその。
「いやあ、口径20cmのユニットの奥深さを堪能できました」と、Yさん。
これにて一件落着~。
次に登場したスピーカーはこれ。
やや本格的なスピーカーの登場だが、ちょっと長くなりそうなので・・。
以下、続く。