障害者.COM 2025.04.28
第二次トランプ政権が発足してから、「反DEI」の動きが活発になっているそうです。DEIとは、ダイバーシティ(多様性)エクイティ(公平性)インクルージョン(包括性)をまとめたもので、よく「ポリコレ」と一緒くたに扱われています。“守護範囲”も似通っていますし、混同されるのは仕方がないといいますか、表向き改名した程度にしか思えないのが正直なところです。
その反DEIの動きとして、国防総省のウェブサイトから戦争史料が削除された件が挙がります。第二次世界大戦の頃、米軍が硫黄島を制圧し星条旗を掲げたという写真があるのですが、これにアメリカ先住民の海兵隊員も映っていました。かつて「先住民の貢献ぶり」などと国防総省自身が褒め称えていたのが、その先住民を理由に手のひら返しで削除されたというのです。
言ってしまえば、かつて「ポリコレ棒」を担いで暴れていた人々と、「ポリコレ疲れ」の象徴でもあるトランプ周りが繰り広げる“内戦”です。しかし、トランプ陣営も“暴徒”だけを咎めていればよかったものを、史料や人事といった領域に手を出して(恐らく)無関係の人々ばかり締め上げているのは何なのでしょうか。戦争で真っ先に犠牲となるのは無関係の弱者からだとよく聞きますが、その流れで戦争の史料まで犠牲となるのはなんとも皮肉な話です。
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