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特別対談【部落解放同盟末端幹部×ユーロスペース支配人】『破戒』は名作でも低評価?

2017-11-28 | アイヌ民族関連
タブーなき“差別映画”闘論史
サイゾーpremium 2017/11/26

被差別、在日コリアン、アイヌ民族、ハンセン病……。この国に内在するさまざまな差別は、昔から日本映画の題材になってきた。一方で近年は、こうしたテーマを全面に押し出した作品は減少している。そんな差別を取り扱った映画の変遷と、今も見るべき名作を解放同盟末端支部幹部とアート系ミニシアター支配人が語る。
2人の監督によって映像化された『橋のない川』。
 解放同盟きっての映画通としても知られ、別名義での著作を持つ南健司氏。1980年代からミニシアターブームの一翼を担ってきたユーロスペースの支配人で、アート系の映画から社会派作品まで造詣の深い北條誠人氏。今回、「差別と映画」をテーマにした対談では、明治時代の奈良県にある被差別を舞台に、理不尽な差別を克服する青年の姿を描いた名作『橋のない川』(92年)の話から始まった。
南 北條さんがおっしゃる『橋のない川』は92年の東陽一監督作品ですが、ぼくがまず挙げたいのは今井正監督作品の『橋のない川』。小学生か中学の頃に出会った作品です。
北條 今井正監督の作品は第1部(69年)と第2部(70年)があるんですよね。
南 第1部が公開されたときには、ぼくの所属する団体が全面協力し、自主上映会にもバス数台で駆け付けました。だけど映画を見た当事者たちは、いくつかの批判と不満を指摘したんです。
北條 それは第1部の方で?
南 ええ。ぼくが不満に感じたのは、出身の主人公・誠太郎が、初恋の女性が手を握ってきた後の顛末。成長し教員になったその女性が、「手が冷たくて、蛇の手を握ったように感じた」と差別的なことを言って、それを知った誠太郎がショックを受けるシーンがあるんです。住井すゑさんの原作にもある描写ですが、映画では、ただ酷いセリフが言われただけで流れていって、受けた側の感情表現がなかった。あともうひとつは、伊藤雄之助っていう個性派の俳優さんの場面。
北條 はいはい、顔の長い雄之助さん。
南 あの人が酔っぱらって列車の中で傍若無人な振る舞いをするんですが、それも「民はこういう身勝手なことをやるんだ」と見えるような描き方だった。だから、「そういうシーンは2部では改善してほしい」と中央本部などが申し入れたんです。しかし、改善されなかった。結果、製作者側ともめて、解放同盟は「あの映画は差別映画だ」と抗議・糾弾したんです。ただ問題の背景には、今井正監督のバックには共産党がいて、その頃の解放同盟は共産党系と社会党系に分裂する騒ぎもあったということ。だから映画『橋のない川・第2部』の自主上映の現場で、抗議・糾弾する解放同盟と共産党が衝突する事態がたびたびあった。
北條 上映会の会場で、ですか?
南 当時はそういうことが多くありましたね。「『橋のない川』第2部上映阻止運動」とか、「八鹿高校差別事件」とか、とにかく「差別はない」と断言する共産党と、「差別は絶対に許さない」とする解放同盟が衝突していました。
北條 それはすごい話ですね。でもあの映画は、住井さんの原作があり、解放というシリアスなテーマが描かれてる。名著を名匠が映画化しているのに衝突する……。我々からすると違和感を覚えます。住井さんは何かこの衝突について談話は出さなかったのでしょうか?
映画本編では謳われていない社会的メッセージが潜んでいることで広く知られるディズニー映画。本稿では、アメリカを拠点に活躍し、過去にディズニー・スタジオにて勤務していたキャリアを持つ、アーロン・ウルフォーク監督に、ディズニー映画のタブーと、昨今の映画業界への苦言、そして可能性を聞く。
ウルフォーク監督が「ディズニーがもっともタブーに挑んだ映画」として挙げた『白雪姫』。これまでの映画の固定観念を取り払うことによって、新たな試みを生み出す大きなきっかけとなった。
「ディズニーに対して不満は、ほとんどない。しかし、ハリウッドにはたくさんある」――ディズニーとハリウッド映画についてそう語るのは、日本を舞台にした映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』(09年)を手がけたアーロン・ウルフォーク監督である。彼は監督デビュー以前に、ディズニー・ライティング・フェロー(研究職)として1年間、ウォルト・ディズニー・スタジオ/ABCエンターテインメントで勤務した経歴を持つ。そんなウルフォーク監督に、タブーに挑んだディズニー映画、そしてハリウッド映画の現在について話を聞いた。
「公開当初、人々はアニメを長編の映画にするなんて、ウォルト・ディズニーは馬鹿げている、そして失敗するとも思っていた」
 ディズニー初の長編アニメ映画となる『白雪姫』(37年)を、歴代作品の中で、もっともタブーに挑んだとウルフォーク監督は評す。それまでディズニーが制作していたのは、短編のアニメーションばかりであったが、『白雪姫』の歴史的な成功で、ディズニーは映画界を代表する大企業にまで発展した。「ディズニーは映画ビジネスとアニメの表現方法の両方を変え、現代の映画作りにも大きな影響を及ぼした。そんな当時の慣習を打ち破ったことで、アニメ映画が子どもだけのものじゃないことを証明した」と監督は続ける。
「古典やアニメ、ファミリー向けの活劇映画を作るウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、成人向け映画を制作するタッチストーン・ピクチャーズやミラマックス……これらはディズニー傘下だから、それも踏まえてタブー破りの映画を探そうとすると、頭が痛くなってしまうね(笑)。とはいえ、完全ディズニー制作ではないが、彼らが配給し、後に会社を買収した、ピクサーの『トイ・ストーリー』三部作も、『白雪姫』同様、大人が楽しめる映画だ」
 幅広い年齢層に支持された『トイ・ストーリー』だが、こうしたディズニー映画の脚本執筆には、一定の縛りやルールは存在するのだろうか?
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2017/11/post_8008/
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