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ハプニング楽しめない「疑似生」番組 若者の期待から逆行するテレビ業界、本当の「差別発言の解決の仕方」を考える

2022-04-10 | アイヌ民族関連
夕刊フジ4/9(土) 17:00配信
【テレビ用語の基礎知識】
前回「期待している」と書いた日本テレビ系「午前0時の森」ですが、差別発言騒動があったため、さっそく生放送を断念して「生放送のつもりで直前に収録」になりましたね。疑似生というやつです。
問題になりそうな発言だけカットして放送するという「再発防止策」は残念ですが、まあ日テレとしてはやむを得ないところだったのでしょうね。
他にも疑似生でやっている番組としては、フジテレビ系「ワイドナショー」もそうですよね。こちらも「芸人やタレントのゲストに言いたい放題ニュースを語らせる」という意味で、安全策をとって疑似生なのだと思います。
なんかこの感じだと、どんどん「バラエティーは収録か疑似生へ」という方向に行きそうですよね。「問題発言で炎上を恐れて」という流れは一層激しくなりそうです。でも本当にそれで良いのでしょうか? ふたつの点で大きな懸念を抱いています。
ひとつ目は、テレビを見なくなった若者たちは「生配信」などの「生で何が起こるか分からないハプニング性」や「ハラハラ感」を楽しんでいるのは確かだということです。そんな中、どんどんテレビは逆行して「疑似生」という方向へ行くのでしょうか?
テレビは本来、生でハプニングを楽しむのが面白かったんじゃないかと僕は思ってます。かつては「8時だョ!全員集合」も「11PM」も生だったじゃないですか!
あともうひとつは「差別発言はカットすれば本当に良いのか」ということです。少し前に自分の担当番組で、「日テレの差別発言問題の当事者」のアイヌの方に出演していただきましたが、その方は「差別発言を知識がない方がしてしまうのは仕方がない。問題はしてしまった後にどう勉強して反省していくか」だとおっしゃってました。
僕はこれ、真理だと思うんです。今は社会も多様化に向かっていて、いろいろ「許されない発言」が急激に増えてきました。
テレビは炎上を恐れて発言を封じ込めるのではなく、「なぜこういう発言が起きたか」をみんなで考える方向に行くべきだと思います。
発言した人を切り捨てて、問題発言をカットするのではなく、発言をした人に考えてもらい、反省して番組を続けていくのが本当の「差別発言の解決の仕方」だと思いますよ。誰も自由に物を言えないテレビなんて、ゾッとしませんか?
■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー、江戸川大学非常勤講師、MXテレビ映像学院講師。1992年、テレビ朝日入社。「スーパーJチャンネル」「報道ステーション」などのプロデューサーを経て、ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版)。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb38cab12840076b4edca8413fdad99e2e6ee736
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