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アイヌ民族博物館の職員 12年ぶりに「クジラの踊り」披露へ

2017-01-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報  (2017年 1/24)

12年ぶりの踊りに向けて練習を重ねる伝承課職員
 アイヌ民族博物館の伝承課職員が、12年ぶりとなる古式舞踊「フンペリムセ」(クジラの踊り)の披露に向けて練習を重ねている。現在開催中の企画展「アイヌ語地名を地形で巡るシラオイ、ノボリベツ」の連動企画として、今月28日と2月18日に演じる。1月22日に最初の合同練習が行われ、各職員が踊りの完成度を高めようと意見を出し合いながら本番に向けて猛特訓している。
 フンペリムセは、浜辺に打ち上げられたクジラを見つけた様子を表現した踊り。クジラを盲目の老婆が見つけ、集落の仲間に大声で伝える様子や、背負い袋を抱えて歌いながら登場してクジラ肉を切り分ける村人、肉を求めて集まるカラスなど約5分で演じる。一般的な古式舞踊と比べてもストーリー性がある内容だという。
 この踊りには歌の担当をはじめ、クジラ、老婆、村人など10人以上が登場。同館では12年前を最後に久しく披露する機会がなかったもので、昨年末からパートごとに練習を重ね、今月21日に行われた初めての全体練習には定時公演の合間を縫って10人が通し練習に参加。それぞれ声の出し方や踊り方などで「もっと盛り上がるように」「にぎやかな方がいい」などと活発に意見を出し合った。
 この踊りは学芸員が見どころを紹介する企画展のギャラリートークの中で、特別公演として披露する予定。伝承課の野本三治課長は「ストーリー性があるゆったりとした遊び心のある踊り。伝承することも念頭に置きながら練習していきたい」と意気込みを語る。
 同博物館は今回の企画展について「ぜひ町民にも見ていただきたい」と呼び掛ける。
 展示会場で紹介している明治期以降のまちの様子を紹介する「人と風景の記憶」の写真コーナーも人気を集めており、大正後期に建物があったポンアヨロ川の河口付近や昭和10年代の国鉄駅舎など、時代とともに人々の暮らしが変化してきた様子に興味を寄せる町民も多い。同博物館は2020年の「民族共生象徴空間」開設に伴い、来年度末の営業終了を検討中。地元の文化や歴史に触れるまたとない機会になりそうだ。
http://www.tomamin.co.jp/20170146968
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