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焼失したチセ再建へ祈り 二風谷アイヌ資料館 11月中旬にも完成

2014-07-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 (07/04 16:00)
 【平取】町二風谷の萱野茂二風谷アイヌ資料館(萱野志朗館長)の敷地内で、2012年8月に起きた火災で焼失したチセ(アイヌ民族の伝統家屋)が、住民の手で再建される。3日には地鎮祭がチセ跡で行われ、住民有志ら約20人がカムイノミ(神への祈り)を行い、工事の安全と早期完成を願った。
 焼失したチセは60平方メートルと40平方メートルの2棟だったが、新しいチセは約25平方メートルの1棟。チセが以前あった場所に建てられる。工事は5日に始まる予定で、同地区のチセ造り職人、尾崎剛さん(60)が住民ボランティアに技を伝承しながら進めていく。11月中旬にも完成する見通し。
 再建は同地区の住民有志が昨年4月、「シシリムカアイヌ文化研究会」(川奈野一信会長)を設立し、準備してきた。工事費の大半は、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構(札幌)の「アイヌ工芸品複製事業」の助成金300万円で賄われる。
 焼失したチセは、30年以上前に建てられ、地元の職人が工芸品などを展示、販売する場として活用されていた。住民からは「チセがなくなり残念」との惜しむ声や、「再建に協力したい」との申し出も多かった。
 カムイノミでは、用意されたいろりを囲んだ参列者が、祈りをささげた。川奈野会長は「再建への一歩を踏み出せて、喜びでいっぱい」と語り、萱野館長は「チセが完成したら、地域住民と観光客の交流の場にしていきたい」と話した。(田鍋里奈)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/549287.html
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