米田真梨子 会員限定記事
北海道新聞2024年3月26日 10:15(3月26日 20:26更新)
国土交通省北海道局は26日、アイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(胆振管内白老町)の誘客促進戦略をまとめた。展示内容や体験メニューの充実に加え、香港・台湾に重点を置いた集客など、89の施策に新年度から取り組む。2020年7月の開業以降、来場者数は伸び悩んでおり、道内や国外など属性ごとの施策を展開することで、政府目標の年間100万人を目指す。
主なものでは、館内のガイドツアーや解説パネルの充実、アイヌ民族の冬の暮らしが分かる試着・試食体験に取り組む。JR白老駅からウポポイへ向かう途中の白老駅北観光インフォメーションセンターを中心に、買い物などの楽しみを来園前から提供する。
訪日外国人旅行客の獲得を目指し、まずは道内への旅行者が多い香港・台湾の観光イベントへ出展する。交流サイト(SNS)の活用や分かりやすい多言語ホームページの作成により、情報発信も強める。
戦略は全35ページ。来場者の属性を白老町、道内、道外、国外、教育旅行に分類し施策を分けた。属性ごとに対応し効果を高める狙いで、施策の実施時期や関係機関の役割も整理した。
施策の実施に当たっては内閣官房と文化庁、道、白老町、ウポポイの管理を行うアイヌ民族文化財団と協力する。施策の具体化と進行は内閣官房の「ウポポイへの来場促進に向けた連絡会議」などで確認する。
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