先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

5月16日札幌で開会式 日ロ地域交流年 両政府が調整

2020-02-12 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/11 05:00
 日ロ両政府が今年前半に道内で予定している「日ロ地域交流年」の開会式を5月16日に札幌で開く方向で調整していることが10日、分かった。茂木敏充外相ら日ロ双方の担当閣僚や、友好都市などの首長や議会、経済関係者らが出席を予定。開会式に合わせ、胆振管内白老町に4月24日に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の視察も検討されている。日ロ双方の政府関係者が明らかにした。
 関係者によると、5月16日の札幌での開会式開催は日本側が提案し、地域交流年組織委員会の共同委員長を務める茂木氏らの出席を予定している。会場は札幌コンベンションセンター(札幌市白石区)を軸に調整し、開会式のほか文化イベントや経済や自治体関係者の交流行事も行う方向だ。
 一方、ロシア側は共同委員長を務めていたオレシキン経済発展相が1月のロシア新内閣発足に伴い退任。関係者によると、後任のレシュトニコフ経済発展相が担当を引き継ぎ、開会式に出席する可能性が高い。開会式の日程などは、ロシア側の担当閣僚の正式決定後に最終合意する方針だ。
 地域交流年は2018~19年に実施された「日ロ交流年」の後継事業。両国民の相互理解の促進を目的に、20~21年に経済や文化、スポーツなど幅広い分野で友好都市間などの交流事業を展開する予定で、既に関連行事が始まっている。
 自治体国際化協会によると、ロシアとの姉妹・友好都市提携は日本全国で47組あり、このうち道内は道とサハリン州など都道府県別で最多の19組に上る。(則定隆史、犬飼裕一)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/392018

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白石由竹には実在するモデルがいた!? 『ゴールデンカムイ』公式ツイッターの“舞台裏”&アイヌ文化豆知識ツイートが話題

2020-02-12 | アイヌ民族関連
ダ・ヴィンチニュース2020/2/11
 現在『週刊ヤングジャンプ』で連載中の『ゴールデンカムイ』公式ツイッターでは、作品の舞台裏エピソードやアイヌ文化の豆知識を公開中。ファンの間で「めっちゃ勉強になる!」「細かいところまで調べられていて凄い」と話題になっている。
 同作の舞台となるのは、明治時代後期の北海道。日露戦争を生き抜いた元兵士・杉元佐一と、アイヌ民族の少女・アシリパが埋蔵金を巡る大冒険を繰り広げる物語だ。作者の野田サトルは時代背景やアイヌ民族について取材・研究した上で執筆しており、民族衣装や狩猟の道具なども当時使われていたものを忠実に描写。公式ツイッターでは、「今週のゴールデンカムイ舞台裏」と称して参考文献などがたびたび紹介されている。
 例えばアシリパは狩りで毒矢を使うことがあるのだが、アイヌが昭和7年まで毒矢を使っていたという情報は萱野茂の著書『アイヌの民具』の記述を参考にしたもの。書籍以外に毒矢本体や、「タシロ」と呼ばれる山刀、動物を捕獲する罠の写真なども掲載された。
 野田は自身のイラストについて、「作者が100年前にタイムスリップしてアイヌの生活を見てきて描いている漫画ではなく、何十年も調査研究してきた学者さんたちの資料や博物館にあるものを元に描いています」とコメント。資料だけでなく、現地に足を運ぶ取材も行っている。
 杉元やアシリパは埋蔵金探しの過程で脱獄王と呼ばれる囚人・白石由竹と知り合うのだが、彼は北海道に実在した囚人がモデル。さらに稲妻強盗、蝮のお銀、熊岸長庵といったキャラクターにもモデルが存在するようだ。舞台裏ツイートには読者から、「全然知らなかった知識がたくさんで興味深い」「歴史を知ると漫画がさらに面白くなる」「本物の脱獄王伝説がヤバすぎて白石を見る目が変わった」と好評の声が続出している。
 2019年には、同作のアイヌ語監修を担当している中川裕が『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』を出版。さまざまなアイヌ文化が漫画の名場面と共に紹介されているので、気になる人はチェックしてみては?
◆『ゴールデンカムイ』公式ツイッター:https://twitter.com/kamuy_official
https://ddnavi.com/news/595155/a/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

香山リカのココロの万華鏡 アイヌ舞踊、世界の人に /東京

2020-02-12 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2020年2月11日 地方版
 ウポポイ。
 この単語を聞いて、「ああ、あれね」とすぐわかる人はそれほど多くないかもしれない。「ウポポイ」とは、4月24日に北海道白老町でオープンを予定しているアイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間」の愛称だ。アイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味するという。
 広大な敷地には、国立アイヌ民族博物館やアイヌ舞踊を見たり文化プログラムを体験できたりする公園、そして世を去ったアイヌ民族の慰霊を目的とする施設もある。北海道出身の私は、「ウポポイ」に行くのをとても楽しみにしている。
 また、北海道を本拠とするプロ野球球団の北海道日本ハムファイターズは、春の一定期間、アイヌ文様をモチーフとした限定ユニホームを着用することになった。北海道遺産であるアイヌ文様を用いて、チームとファンそして北海道が一丸となることを表現したというユニホームは、独特の迫力がある魅力的なものだ。
この記事は有料記事です
https://mainichi.jp/articles/20200211/ddl/k13/070/011000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第8回ビジネスと人権フォーラム報告:国家の人権保護の義務(前半)

2020-02-12 | 先住民族関連
株式会社 博展(サステナブル・ブランド企画推進室)2020.02.10
SB-J コラムニスト・下田屋 毅
第8回目となる国連ビジネスと人権フォーラムが、2019年11月最終週の3日間に渡りスイス・ジュネーブの国連本部で開催された。これは、国連ビジネスと人権に関する指導原則の普及を目的として2012年から開催されているもので、筆者は7回連続での参加となる。
2019年のテーマは、「行動の時:企業が人権を尊重するための政府の触媒としての役割」と政府に焦点を当てたものとなった。2019年の「ビジネスと人権フォーラム」の登録数は3000人(参加者は2400人)で、そのうち企業(法律事務所、関係団体、コンサルティング会社含む)の参加が31%と国がテーマであるにも関わらず増加している。その他、NGOから31%大学アカデミアから10%、国連加盟国から13%、国内人権機関から3%であった。2019年の本フォーラムは、全体が集まるプレナリーを含み全部で70を超えるセッションが展開された。
1.本フォーラムでのキーワード
本フォーラムで飛び交ったキーワードは、「スマート・ミックス」「レベル・プレイング・フィールド」「政策の一貫性」など。
「スマート・ミックス」とは、これは、特定の状況における、企業が人権に対する尊重を促進するために必要な、強制的(ハードロー)、自発的(ソフトロー)、国内・国際的な措置の正しい組み合わせを意味し、ハードローはこのミックスの中心的な要素であるとしている。企業が人権に関して、責任あるビジネス慣行を行うように動機付けがなされるのは強力な推進力となるとされた。
「レベル・プレイング・フィールド」は、企業がビジネスを行う上で不公平な状況を正し、人権を尊重した同じ土俵でビジネスを行うことを伝えるものである。これは先進的に人権デューディリジェンスに関して進めている企業などが人権侵害のリスク特定を先駆けて行っているが、それ故にそれら企業のみ人権侵害のリスクがあるように見なされてしまっていることがある。しかし実際にはそれ以外の企業は人権デューディリジェンスを実施していないので、人権侵害のリスクが特定できておらず、それらリスクがないような印象を与えているだけであり、実際には多くの人権侵害のリスクがあることが想定される。「レベル・プレイング・フィールド」とは、この点において「全ての企業が人権デューディリジェンスを実施し、人権尊重を行い、同じ土俵に立つことが必要」だという意味である。
「政策の一貫性」は、国家において、政策の一貫性が無いことから、労働関連の虐待、差別、環境被害、土地の権利侵害、ヒューマンライツ・ディフェンダー(人権保護活動家)への脅迫など、数多くの人権侵害が引き起こされていることからその重要性を訴えるものである。このことから影響を受けるのは、移民労働者、低賃金部門の労働者、女性と少女、先住民族、ヒューマンライツ・ディフェンダーなど脆弱な立場にいるライツホルダー(権利保持者)と呼ばれる人々で、これらの人々の人権が侵害されるリスクが非常に高くなっており、多くの場合、企業活動による悪影響を受けているのである。これは、指導原則8に基づく国家の保護の義務に注意を促すものであり、国連からガイダンスも提供されている。
2.国別行動計画の状況
前述したが、今回のフォーラムは、国家の役割に関するテーマが設定されており、政府の役割として、国別行動計画(NAP)の策定についての報告がされている。アジアでは、タイがNAPを策定し、南米は2か国、アフリカではケニアが策定している。タイは、アジア諸国で初めてのNAP策定となり、オープニング・プレナリーで登壇し大きな注目を浴びていた。日本は、外務省人権人道課の南課長から日本のNAPの状況についての報告がなされ、2020年半ば(東京オリンピック前)までに策定・公表するとした。
NAPに関してはEU諸国が策定を先行し、欧州は、NGO・市民社会、企業の意見が、NAPに反映され、意味のあるものになってきている。各国でNAPが実行され、その上で「英国現代奴隷法」や、「フランス企業注意義務法」、「オランダ児童労働人権デューディリジェンス法」、「ドイツ人権デューディリジェンス法規制」、など法規制が行われてきており、企業に人権デューディリジェンスの取り組みを促している。
しかし欧州で法規制が推進され、触媒として効果的な役割が政府に求められているが、全体としてはまだ弱く機能しているとはいえないとされた。
ちなみにドイツ政府はNAPにもとづき、2020年までにドイツ国内の500人以上を雇用する企業の50%が人権デューディリジェンスを導入することを目標として掲げている。導入しない企業は、その理由の説明が求められ、もし2020年までにその割合が50%に達しなければ、ドイツでは強制的に人権デューディリジェンスを実施させる法律を導入するとしている。
3.先住民族に対する人権侵害
今回2019年のフォーラムの中でも、先住民族への人権侵害の事例が報告されている。
<ヒューマンライツ・ディフェンダーへの攻撃>
国家は、さまざまな人権文書(特に、ヒューマンライツ・ディフェンダー(人権保護活動家)に関する国連宣言)に定められているように、ヒューマンライツ・ディフェンダー(人権保護活動家)の権利と保護を確保する主要な義務を負っている。ヒューマンライツ・ディフェンダーの重要性は、指導原則によって認識され、ヒューマンライツ・ディフェンダーが人権デューディリジェンスにおいて重要な役割を果たすことができると強調されている。指導原則は、企業に人権デューディリジェンスの一環として、ヒューマンライツ・ディフェンダーに重要な専門家として相談をするよう促している。また指導原則では、ヒューマンライツ・ディフェンダーの活動が、合法的であり、そして妨げられることがないように保証することを各国に要請している。
しかし、世界における状況としては、特にヒューライツ・ディフェンダーに対して、「プライバシー」、「表現・集会・結社の自由」も確保ができていない状況である。また政府からの脅威にも晒されていることが示唆され、ヒューマンライツ・ディフェンダー、メディア、ジャーナリストなどが標的にされているという。驚くべきこととして、多くの企業が、これらの攻撃に加担、支援、あるいはけしかけている状況もあるという。また一部の企業は、ヒューマンライツ・ディフェンダーを直接標的にして、攻撃している。戦略的訴訟、暴行、脅迫、殺害など、企業が関連して行われている攻撃がある。また女性のヒューマンライツ・ディフェンダーは、女性であることで、さらに追加のリスクにも直面しているのである。
企業が関連するこれらの人々に対する攻撃は、主に鉱業、農業関連産業(アグリビジネス)、および再生可能エネルギーのプロジェクトに関連している。特にこれらの産業は、ヒューマンライツ・ディフェンダーに対する攻撃が最も強く深刻とされている。
アルメニアの金鉱山では、鉱山の採掘に際して毒物がアルメニア最大の貯水池へ流入していることが報告された。これは企業の短期的な利益のために環境汚染、そして人権侵害が行われている実態があるという。アルメニア環境戦線代表のアニ・ハチャトリアン氏は、「これらの経済は短期的な考えで行われているものであり、認めることはできない。これらの環境汚染は、人権につながっている。そして将来世代の人たちに影響を与えるものである。これらを我々は許すことができない。人権は、企業の権利を上回るものでなければならないと考えている」と訴えた。
ブラジルにおいてもアマゾンの先住民族の領土に200ものダムが作られ、3900万人もの先住民族へ影響を与えている。AJI(AJI (Action Association of Young Indians of Dourados) グアラニ・カイオワ先住民族の若者代表であるドウラドス、マット・グロッソ・ド・スル氏は、インフォームド・コンセント(正しい情報に基づく理解と合意)が行われずにこれらの人権侵害に晒されている状況があることを訴えた。
<事前の、自由なインフォームド・コンセント(FPIC)原則>
このように先住民族の人権侵害に係わる部分として、インフォームド・コンセントが重要な役割であることがわかる。そして本フォーラムでは、このインフォームド・コンセントに係わるセッションとして「事前の,自由なインフォームド・コンセント(FPIC):企業が先住民の権利に基づいて行動する必要がある理由」が行われた。
投資家、金融機関、企業が、先住民族を尊重することを必要とする保護方針であり、特に「社会的ライセンス」の一部としての「事前の,自由なインフォームド・コンセント(FPIC)原則」が発行されている。先住民族の自決権や、土地、領土、資源に対する権利は、さまざまなレベルで支持と注目を集めている。
しかし、国連人権機関、地域・国内の裁判所、OECDのNCP(国内連絡先)などの苦情処理メカニズムにおける決定の増加が意味することは、先住民族が引き続き鉱業、農業関連産業(アグリビジネス)、不動産、観光などの事業活動に関連する人権侵害の被害者となっていることを示しているという。
この典型的な影響には、土地と資源の権利への悪影響と先住民族のヒューマンライツ・ディフェンダー(人権保護活動家)に対する攻撃が含まれている。人権侵害は、国立公園や「グリーンエネルギー」プロジェクトなどの環境保全事業や、大規模なダムのプロジェクトなどのインフラ開発において報告されている。
先住民族の権利は、多くの場合、彼らの領土での開発/事業活動が与える最初の犠牲者であり、多くの場合、先住民族に対してFPICがない。これらの活動には、多くの場合、軍隊などの治安部隊が大量に使用され、反対勢力を封じ込めるため、より多くの人権侵害が行われている。このため企業はFPICを認識し、先住民族の権利を尊重する必要性を呼びかけられている。
現状においては、「土地の権利の否定」、「決定の強制」、「先住民族のリーダーシップの操作」、「贈収賄」、「腐敗」、「偽の組織と偽の指導者の作成」、「文書偽造」など、先住民族の資源へのアクセスを求める企業によって、先住民族に対して行われ問題となっている。これらはFPICの問題ではなく、FPICの認識が欠如しているという問題である。
<ゼロトレランスの誓約>
ゼロ・トレランス・イニシアチブは、グローバル・サプライチェーンにおける先住民族やその他のヒューマンライツ・ディフェンダー(人権保護活動家)に対する暴力、脅迫、殺害に対処しようとしているイニシアチブである。
このイニシアチブは、支援グループの幅広い連合と連携し、先住民族やコミュニティの代表者と協力して、企業に農産物の生産と貿易に関連する殺害と暴力に対処するよう求めている。このイニシアチブは、土地と環境のディフェンダーに対する暴力と犯罪が増加していることを伝えている多くの組織の活動に基づいている。
2019年11月、ビジネスと人権フォーラムの直前に、25人以上の先住民および地域コミュニティの代表者がジュネーブに集まり、これらの問題について話し合いを行った。企業のサプライチェーンでの殺害と暴力が行われており、この緊急の問題に取り組むことを企業に約束してもらうためであり、「ゼロトレランスの誓約」を企業に呼びかけた。
国際NGOの「グローバル・ウィットネス」は、2018年、土地と環境のディフェンダーが、毎週3人殺害されていると報告している。このことから環境・人権のディフェンダーを支援・保護するために多くの行動をすることが必要であることは明らかである。しかし、既存のアプローチ自体が、攻撃と脅威という根本の原因に取り組めていないから継続されているとしており、環境・人権ディフェンダーを保護し、暴力に対処する違うアプローチが必要だとしている。
そしてその上で人種差別などの根深い、体系的な問題に注意を集中するには、このゼロトレランスの誓約が必要となってくるのである。ゼロトレランス誓約は、環境・人権ディフェンダーの組織、知識、視点、経験を認識するためのステップとして、また国家、政府間機関、企業、投資家、市民社会グループの側での環境・人権ディフェンダーを危害から保護するためのより積極的な行動に向けたステップとして必要であるとされている。
<先住民族との正しいエネルギーパートナーシップ>
今までは、先住民族やそのヒューマンライツ・ディフェンダーに対する人権侵害の事例のみが報告されていたが、今回は、明るいニュースとして、先住民族と企業の再生可能エネルギーに関するパートナーシップである「先住民族との正しいエネルギーパートナーシップ」が事例として紹介された。
このパートナーシップでは、先住民コミュニティに対して再生可能エネルギー開発における、環境や人権侵害などの悪影響を防ぐために先住民族の権利が保護され、再生可能エネルギーへ先住民族のコミュニティがアクセスすることができ持続可能な開発を実施することができること、また先住民族と他の関係者間の知識交換、連帯、協働を強化することができ、SDGsの目標17のパートナーシップを進めていくことができるというものである。
後半に続く⇒(後日公開)
https://www.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/1195795_1535.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

逆境の北海道IR誘致 カジノなど世界260施設展開"ハードロック"「これからが勝負」…日本トップ直撃

2020-02-12 | アイヌ民族関連
UHB 2/10(月) 20:20配信
 北海道の鈴木知事がIR誘致を当面断念することを表明してから3か月。汚職事件も明らかになりましたが、世界中でカジノなどを展開する「ハードロック」は模索を続けています。逆風が吹きすさぶ中、なぜ…。日本法人のトップを直撃しました。
 さっぽろ雪まつりの大通会場でひときわ注目されているアイヌ民族の伝説をテーマにした大雪像。実はこの雪像、実は世界的に有名なハードロックが協賛です。
 ハードロック社は世界75カ国以上で260以上の施設を展開するリゾート運営会社です。苫小牧にもいち早く事務所を置き、これまでも積極的に北海道へアプローチしてきました。
 IRをめぐる道民の不安が高まる中、なぜ北海道にこだわり続けるのか。トップに話を聞きました。
 ハードロックジャパン町田亜土社長:「少しはがっかりしましたけれど、鈴木知事としても北海道が初めてIR誘致に挑戦するという発言がありましたので、これからが勝負なんじゃないかなと」
 八木隆太郎キャスター:「なぜハードロックは北海道と向き合い続けるのですか?」
 ハードロックジャパン町田亜土社長:「各都道府県を周りながら、どこがベストなのかというのをこの4~5年間勉強させていただいていますので、2018年にうちの社長自ら(IRをやるなら)北海道のみと宣言していて、我々としては北海道の自然、資源、土地に豊かさというのは我々ハードロックのブランドとしてもふさわしいのではないかと」
 IRは北海道でしか考えられないと明言する町田社長。今後どんな展開を考えているのでしょうか。
 ハードロックジャパン町田亜土社長:「ハードロックカフェは北海道にはないんですが、(出店も)検討させていただいております。札幌なのか千歳なのかということを考えてますけれど、札幌雪まつりの大雪像の主催もありますし、コンサドーレのスポンサーシップもありますし、徐々にハードロックというのはこういう会社なんだよと伝えていきたい」
 また雪まつり開催に合わせ有名アーティストを招いた音楽イベントも開催したハードロック。音楽を通じてどのようなエンターテイメントを考えているのでしょうか。
 ハードロックジャパン町田亜土社長:「西洋のアーティスト(呼ぶのは)は当たり前なんですが、逆に日本のアーティストにライブをしてもらったり、アメリカに連れて行ったり、ヨーロッパに連れて行くとか」「私の夢としては、歌舞伎と初音ミクさんのコラボということを考えています。新しいエンターテイメントっていうのをここで生み出して世界に発展していくことも考えています』
 八木隆太郎キャスター:「正式に誘致となれば自信は?」
 ハードロックジャパン町田亜土社長:「あります。北海道でIRを作ることは今となっては私自身の夢ですので」
 いったんは振り出しに戻った北海道のIR誘致。ここから道民と時間をかけた議論が必要なのかもしれません。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200210-00000008-hokkaibunv-hok

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「二条城はたくさんある」「三稜郭、四稜郭、七稜郭もある」!? れきしクンが城めぐりのおもしろさを伝授

2020-02-12 | アイヌ民族関連
ライフ総合2/11(火) 11:10配信
 お笑い芸人としてデビューし、現在は歴史ナビゲーター、歴史作家として活躍する「れきしクン」こと長谷川ヨシテルさん。最新刊『ヘンテコ城めぐり』(柏書房)では有名な城のみならず、“スーパーマリオのモデルとなった城”や“食べられる城”など、幅広い城の魅力を紹介します。城めぐりをライフワークとし、これまで300以上の城を訪れた長谷川さん。もともと歴史に興味を持ったきっかけは何だったのか、イチオシの城や知られざる城トリビアなど、今回お話をうかがいました。
「五稜郭」には仲間がいた?
――「実はたくさんある二条城」や「一夜でつくられた城」など、本作には城についてのトリビアが詰まっていますが、私としては、五稜郭に仲間があったというのは驚きでした。
 北海道には三稜郭、四稜郭、七稜郭がありました。四稜郭は上から見ると、蝶が羽ばたいているようにも見える、すごくきれいな場所です。三稜郭は正式には「桔梗台場」、七稜郭は正式には「峠下台場」と呼ばれるお城です。
 長野県にももうひとつの五稜郭、その名も「龍岡城五稜郭」があります。軍事オタクの殿さまがフランスの軍事システムを勉強して、自分でも造ってみたくなって、幕府の許可をもらって築城したんです。函館の五稜郭は港を守るために造られた、つまり海沿いに造ることを前提とした建物なんですけど、龍岡城五稜郭はめちゃめちゃ内陸に造られた、けっこう異色の城です。冬に行くと、堀が凍っているのできれいです。
――「行った自慢」のお城について、教えていただけますか。
 北海道にある、根室半島チャシ跡群ですね。「チャシ」というのはアイヌ民族の言葉で「柵囲い」の意味で、アイヌの方々にとってのお城です。根室半島には30カ所以上のチャシがあって、崖の上に作られているものが多い。特にヲンネモトチャシは眺めがよくて、オホーツク海や北方領土を眺めることができます。
 場所自体は何もない跡地みたいな感じなんですけど、なんで自慢かというと、行く難易度が高いからなんですね。たんちょう釧路空港に行って、そこから車で4時間くらいかかる。日本100名城の一つなんですけど、番号はなんと「1番」。それだけに、お城好きには自慢できるんです。
――いろいろな城がありますが、「城」の定義とは何でしょうか。
 弥生時代の集落の吉野ヶ里遺跡が参考になるかと思います。土を掘って土塁にすることで、堀も一緒にできますよね。堀と土塁ができて、守られている空間があればそれがお城なんです。城については、環濠集落という言葉で説明されることもあります。
――後世に修復された城も多いですが、できた当初とはどこが違うのでしょう。
 コンクリートとか使っている材料が違うということと、見た目の違いも大きいですね。たとえば、屋根に破風という、装飾系のパーツが付け足されていることがあります。江戸時代の初期に作られた天守って、破風はそれほど用いられてはいないんですが、再建する時これはかっこいいからとか、観光の視点から付け足されたんです。
長谷川さん「イチオシの城」
――ずばり城の魅力とは、どのような点にあると思われますか。
 大きいのはビジュアル面ですね。シンプルにかっこいい。城には、お寺や神社から応用された日本の建築技術のすべてが凝縮されているんです。日本人の心に訴えかけるものは絶対にありますし、天守(城の中心部に設けられた大櫓)に登った時の景色とかはたまりません。というのも、お城は見張りの意味もあったので、海とか街道とか川とか、人の生活に必要なものが視野に入るように場所を選んでいる。特に山城からの眺めは最高ですよ。
――城というとなかなか縁遠い存在にも思えますが、私たちの身近にもあるんですね。
 お城ってもともとは役所の役割もありましたし、平地になっている場所も多いので、施設として再利用しやすいんです。学校や観光施設になったりもします。また、町に何か起こった時に、精神的な支えというか、復興のシンボルにもなりえます。最近で言えば、福島県の白河小峰城も、東日本大震災で被害を受けましたが、その修復も昨年完了しています。そんな僕自身はお城が好きすぎて、いま世田谷城の城跡に住んでいます。だから本当に、城=日常という感じですね。
――長谷川さんの、イチオシの城をお教えいただけますか。
 神奈川県にある石垣山一夜城ですね。秀吉が小田原征伐の際に作った城で、僕にとっては特別な城です。歴史好きになってすぐくらいの大晦日に、何かしなくちゃ、そうだ初日の出を見ようと、家から石垣山一夜城に行きました。それから毎年行くようになって、そのうち、パティシェの鎧塚俊彦さんのお店(一夜城 ヨロイヅカ・ファーム)ができました。そこで元旦にシチューを食べて、1年をスタートさせるのが恒例になりました。
 今年はちょっと変わった趣向として、石垣山一夜城で私服の僕を発見した人にはシチューをサービスするというイベントを企画しました。僕は先日、クイズ番組で優勝して100万円をゲットしたので、それを元手にしたんです(笑)。結構集まっていただいたのですが、シチューが売り切れてしまったので、お菓子の福袋をみんなでシェアしたりしました。楽しい時間でしたね。
――そうした交流があるのはいいことですね。
 意外と歴史好きって、交流しづらいんですよ。好きな時代が分かれたりもしていて。かつ、知識がないと舐められたくなかったりとか、逆に知識を自慢したいとか、一種のマウンティングもあって(笑)。僕がつなぎ役になって、交流のための場を作っていきたいとは思います。
きっかけは自身の名前「ヨシテル」から
――長谷川さんはどういうきっかけで、歴史に興味を持たれたのでしょうか。
 今のような仕事をしていると、「もともと歴史が好きだったの?」と聞かれますけど、そういうわけでもありません。大学までは受験レベルの歴史の勉強しかしてきませんでしたし、受験科目の成績も、英語、国語、日本史という順番でした。
 転機になったのは、野球の挫折ですね。僕はずっと野球を続けていて、大学でも野球部に入りました。ただ、まわりはすごい人ばかりで、自分の力では試合に出ることも難しかったんです。その部活には付き人制度というのがあって、1つ下の同じポジションの後輩に厳しく私生活とかを指導するんですけど、僕についた後輩が、甲子園で優勝した日大三高のキャプテンだったんですよ。僕は試合に出れなくて、彼は最初から試合に出ていて、もう精神がぐちゃぐちゃになって(笑)。そんなこんなで、2年の秋に部活を辞めました。
 退部後は、今までできなかった大学生らしいことをやろうと思いました。大学生らしいことと言えば旅行だなと、アルバイトでお金を溜めて、パリ・ローマ10日間の海外旅行に出かけました。でも、出発の時に違和感を覚えたんです。行きのフライトから窓を見て、日本がきれいだなと思ったと同時に、「あれ、俺日本のことを知らないのに、なんで海外に行こうと思ってんだろう」と、急に恥ずかしくなって。プラス、現地ではカツアゲにあったりして、やっぱり日本がいいなと思いまして(笑)。帰ってからは、日本の歴史を勉強しようと決めました。
――勉強はどのように進められましたか。
 まずは「これでわかる日本史」みたいな本を買いました。だけど、最初は先土器時代で、記録がないので人物も出てこないし、当時はドラマがないように感じて面白くありませんでした。もっと歴史に興味を持つにはどうすべきかと思って、インターネットでなんとなく自分の名前を検索しました。そうしたら、僕の下の名前は「ヨシテル」ですけど、「足利義輝」という室町幕府の将軍がいることがわかったんです。剣の腕がものすごくて、織田信長とか上杉謙信とも親交があり、人望もあったと。その最期にも逸話があって、家臣に謀反を起こされて追い詰められるものの、足利家に伝わる国宝級の刀を巧みに操り、何人もの敵を道連れにして力尽きたのだと。まあ、後世に作られたフィクションも入っているんですけど、当時はかっこいいと思って、まずこの人と、その身の回りのことを勉強しようと思いました。
 それで、楽しみながら歴史を学ぶにはゲームが一番だと思って、「信長の野望」に手を出しました。主人公に足利義輝を選んで、室町幕府の再興にチャレンジしたらそれが「使命」みたいになって。全クリアするのに3日間かかり、その間はほぼ水だけで乗り切りました(笑)。ゲームをプレイする過程で分からない言葉があった時はすぐネットや本で調べて、人物の知識を伸ばしていきました。
――歴史を好きになるメリットは、何があると思われますか。
 よりよく生きていけること。それに尽きると思います。たとえば、原宿の一部は江戸時代に忍者が開拓した町だとか、身近な町やものの由来を知っているだけで、見えるものが変わってくるんですよ。信長の座っていた石だとか言われたら、本当かとも思いつつ、楽しいじゃないですか。旅行で雨が降って少しブルーになっても、そういえば、桶狭間の戦いでは雨が降ったことが信長の勝因になったんだとか、そういう風に楽しめる。こういったことは少し調べるとすぐに出てくるので、コスパがいいんですよね。
 歴史とか城って、一見自分とは縁遠いように見えても、決してそうじゃありません。たとえば、関ヶ原の戦いや小田原攻めでは、20万人から30万人が戦闘に参加したと言われていますが、当時の人口は1500万人前後らしいので、50人に1人くらいがそこにいた計算になる。ということは、自分の先祖をたどればそうした戦いに参加していた可能性が高いですし、自分の住むところに近い城だったら、先祖が何かしら関わっていた可能性も高い。
 僕のケースを紹介すると、忍城という、秀吉の小田原攻めを耐えきった城があります。小説でも話題になった「のぼうの城」ですが、隣町なんでちょっと調べてみたら、先祖が籠城している可能性があることがわかりました。僕の一番好きな武将は石田三成なんですけど、彼は忍城攻めの総大将だったんです。自分の先祖を攻撃した人が好きとか、禁じられた恋みたいで、なんか楽しいじゃないですか(笑)。城の数は膨大で、1日ひとつ巡ってもなくならないくらいの数が日本にはあるので、一生付き合える趣味です。もちろん全部に挑戦してくれとは言いませんけど、僕の本で何かしら歴史に興味を持ってくれると嬉しいです。
〈長谷川ヨシテルさんプロフィール〉
タレント・作家。1986年、埼玉県生まれ。漫才師としてデビュー後、歴史ナビゲーターとして日本全国でイベントや講演会などに出演。歴史に関する番組・演劇の構成や、歴史ゲームのリサーチャーなど幅広く活動する。「れきしクン」のニックネームでタレントとしても活躍。著書に『ポンコツ武将列伝』『ヘッポコ征夷大将軍』(いずれも柏書房)など。(文:若林良)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200211-00010000-bookasahi-life

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

主演男優賞は『ジョーカー』!ホアキン・フェニックスに初オスカー:第92回アカデミー賞

2020-02-12 | 先住民族関連
シネマトゥデイ 2/10(月) 13:06配信
 現地時間9日、第92回アカデミー賞授賞式が米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、映画『ジョーカー』のホアキン・フェニックス(45)が主演男優賞に選ばれた。4度目のオスカーノミネートにして初受賞となった。
 コメディアンを夢見る孤独な男が、狂気の犯罪者“ジョーカー”となっていくさまを追った本作でホアキンは、社会から疎外され、行き場のない感情をため込んでいく主人公アーサー・フレックを熱演。徹底した減量により、文字通り骨と皮だけになった、驚異的な肉体改造も話題を呼び、前評判通りオスカー像を手にした。
 壇上でホアキンは「本当に感謝しています。自分がほかの候補よりも優れているとは思っていません。ほかの皆さんのことも。みんな映画が最高の表現方法であり、映画に対する愛情を持っている人々なんです。素晴らしい映画人生をおくることができました」と感謝。さらに「私にとって最高と言えるのは、我々は声なき者のために声を上げることができる機会があるということです」と続けると、男女平等や人種差別、先住民族の人権、動物の権利など、現代社会が抱えるさまざまな問題に言及し「お互いに助け合う。みんながお互いに教え合い、協力をする。それが人類の最高の要素だと思うんです」と主張。そして、1993年に亡くなった兄、リヴァー・フェニックスさんの存在に触れ「17歳の時に私の兄が次のように書きました。愛情と平和の心をもって人を助けましょうと。本当にありがとう」と締めくくり、盛大な拍手を受けた。
 『グラディエーター』(2000)で助演男優賞にノミネートされて以来、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)、『ザ・マスター』(2012)そして『ジョーカー』(いずれも主演男優賞)と、4度の候補入り。誰もが演技派として実力を認めるホアキンだが、『容疑者、ホアキン・フェニックス』(2010)ではウソの引退宣言でハリウッド中を煙に巻くなど、業界に染まらない異端児としても有名。今回も、やはり主演男優賞を受賞したゴールデン・グローブ賞のスピーチで放送禁止用語を連発し、その数日後に気候変動に関するデモ活動中に逮捕される騒動があり、受賞を危ぶむ向きもあったが、見事、前評判通りにオスカーを手にした。(編集部・入倉功一)
第92回アカデミー賞授賞式は、2月10日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送中(夜9時よりリピート放送)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200210-00000015-flix-movi

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【第92回アカデミー賞】主要部門スピーチまとめ 喜びと問題提起、歴史的な番狂わせも

2020-02-12 | 先住民族関連
映画.COM2/10(月) 19:30配信
 [映画.com ニュース] 第92回アカデミー賞の授賞式が2月9日(現地時間)、米ハリウッドのドルビー・シアターで行われ、ポン・ジュノ監督が手がけた韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が、英語以外の外国語映画として作品賞を受賞するという同賞史上初の快挙を成し遂げて幕を閉じた。俳優賞以外は大混戦だった今年のアカデミー賞を、主要部門受賞者の喜びと問題提起に満ちたスピーチで振り返る(発表順で掲載)。
■助演男優賞:ブラッド・ピット「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
 ワオ、ありがとうございます。信じられません。アカデミー、この栄誉を称え、感謝します。
 クエンティン、あなたは独創的で、唯一無二の存在だ。あなたなしでは、映画界はもっとドライな場所になってしまうでしょう。あなたがクリフ・ブースというキャラクターに与えた精神が大好きです。人間の良い面を探す――最善を望み、最悪に備える男です。
 レオ、いつでも君に便乗させてもらうからね(笑)。ここからの眺めは素晴らしいよ。スタントコーディネーターとスタントクルーに少しばかり愛を贈るときがやってきたと思います。私は過去を振り返るタイプではないのですが、この賞がそうさせるので聞いてください。たしか、両親と「明日に向って撃て!」をドライブインシアターで見たんです。それで車に荷物を詰め込んで、ここに越してきました。そして、ジーナ・デイビスとリドリー・スコットが私にとって初めての撮影に呼んでくれたんです。
 ここに立つまでに出会った素晴らしい方々に申し上げたい。昔々、ハリウッドで……(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)ってこれはおとぎ話じゃないですよね。この賞を、私のすべてを彩る子どもたちに捧げます。愛しているよ。
■脚本賞:ポン・ジュノ/ハン・ジヌォン「パラサイト 半地下の家族」
 光栄です。脚本の執筆はいつだって孤独な作業です。韓国を代表して書くなどということはありません。しかし、これが韓国にとって初のオスカー受賞であることは事実です。ありがとうございました。
 インスピレーションの源となってくれる妻、そしていまここに一緒にいる、この映画に命を吹き込んでくれたすべてのキャストたちに感謝します。
■脚色賞:タイカ・ワイティティ「ジョジョ・ラビット」
 感謝を伝えたい人がたくさんいますが、全部は思い出せないから、呼びかけるのはやめておきます。芸術に興味があったり、ダンスがしたかったり、お話を書いたりしたいと思っている、世界中の先住民族の子どもたちに、この賞を捧げます。
 僕たちは独創的な語り手であり、ここ(ハリウッド)でも物語を語ることができるのです。ありがとう。
※ワイティティ監督はニュージーランドの先住民族オマリの父と、ロシア系ユダヤ人の末裔である母を持つ。
■助演女優賞:ローラ・ダーン「マリッジ・ストーリー」
 この名誉をありがとうございます。比類なきアーティストの方々、つまり、助演女優賞ノミニ―の方々、共演者の皆さんと一緒にこの場にいられるだけで光栄です。Netflixに感謝します。ノア(・バームバック監督)のビジョン、魔法を支えて、愛してくださいました。
 ノア、素晴らしい脚本をありがとう。彼が書いたのは愛についての映画です。家族、そして家庭というものが、分断を乗り越えられると願いました。
 よく、憧れの人には会うなと言いますよね。でも、本当に恵まれている人は、両親がその憧れの人だったりします。これは両親と分け合いたいと思います。愛しているわ。いままでで最高の誕生日プレゼントです。
■メイクアップ&ヘアスタイリング賞:「スキャンダル」カズ・ヒロ、アン・モーガン、ビビアン・ベイカー
 心からの感謝をシャーリーズ・セロンに贈りたいと思います。あなたは素晴らしい。素晴らしい俳優であり、プロデューサーです。あなたの思いやりと愛、他者への気配りがこの映画を成り立たせています。あなたの勇敢な情熱のおかげで、メイクアップ業界に属する者として、ストーリーを語る新たな道が開けました。あなたなしでは得られなかった賞です。(カズ・ヒロ)
■国際長編映画賞:「パラサイト 半地下の家族」
 外国語映画賞から国際長編映画賞に名前が新しくなってから初の受賞者となれて嬉しいです。この変更が象徴する新たな方向性を称賛し、支持します。
 素晴らしいキャストとクルーがここに来ています。今夜ここに集まられた素晴らしいアーティストの皆さんに祝福を贈ります。今夜は飲み明かしますよ!
■監督賞:ポン・ジュノ「パラサイト 半地下の家族」
 国際長編映画賞を受賞して、今日の出番はもう終わったと思っていたのでリラックスしようとしていたんです。ありがとうございます。
 まだ若くて映画を学んでいた頃に聞いた、「もっともパーソナルなものが、もっともクリエイティブなものだ」という言葉が心に深く刻まれています。それは、我らが偉大なるマーティン・スコセッシ監督の言葉です。
 学校では、マーティン・スコセッシ監督の映画を研究していたので、ノミネートされたことだけでも大変な名誉です。受賞したなんて信じられません。アメリカの方々は私の作品になじみがないかもしれませんが、クエンティン(・タランティーノ)はいつも私の映画に注目してくれていました。クエンティン、愛してます。そしてトッド(・フィリップス)とサム(・メンデス)、素晴らしい監督たちで、尊敬しています。
 アカデミーが認めるなら、テキサス・チェーンソーでこのオスカー像を5つに分けて、みんなで分け合いたいです。明日の朝まで飲み明かしたいと思います。ありがとうございました。
■主演男優賞:ホアキン・フェニックス「ジョーカー」
 自分がほかの候補者の方々より秀でているとは思いません。私たちは同じ映画を愛する気持ちを共有しているからです。
 私たちは自然界にあまりにも無関心でした。牛を人工授精させて子牛を盗み、本来その子牛にあげるべきミルクを私たちのコーヒーに入れているのです。
 私はずっと“嫌な奴”でした。ときに残酷で、一緒に働くのが大変な奴だった。ここにお集まりのみなさんの多くが、私に2度目のチャンスをくれたのです。過去のミスを理由に相手を拒絶することなく、成長するために互いに助け合い、教育し合い、罪を贖うために導き合うのは素晴らしいことです。もっとも人道的な行動だと言えるでしょう。
 兄が17歳のときに、こんな歌詞を書きました。助けに走れば、愛と平和が後からついてくる、と。
■主演女優賞:レニー・ゼルウィガー「ジュディ 虹の彼方に」
 この1年、世代や文化を超えてジュディ・ガーランドの功績を称える会話を重ねるなかで、ヒーローは、私たちを結びつけてくれる存在だということを認識しました。私たちがヒーローに賛辞を送るとき、私たちはひとつだと思い出すことができるからです。
 ジュディ・ガーランドは、人生でこのような栄誉を受けることはありませんでした。私たちは映画を作り始めたときからずっと、彼女の伝説を称賛し続け、それがいまこの瞬間に繋がっているのです。
 また同時にこの瞬間は、個性的で、並外れていて、寛大な心を持った彼女の伝説が、どのアーティストの功績をも超越したことの証明になったと思います。ジュディ、あなたは間違いなく私たちを結びつけるヒーローのひとりです。この賞を、あなたに捧げたいと思います。
■作品賞:「パラサイト 半地下の家族」
 言葉が出ません……こんなことが起こるなんて信じれらません……とても幸せです。歴史上で、とても時宜を得た瞬間を目の当たりにしていると感じています。この決断をしてくださったアカデミー会員のみなさまを尊敬するとともに、心から感謝いたします。(製作:クァク・シネ)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200210-00000020-eiga-movi

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする