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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

先住民族に「学ぶ」姿勢に貫かれた映画「セデック・バレ」

2013-04-24 | 先住民族関連
レイバーネット日本-2013/04/22
 台湾映画「セデック・バレ」が公開されている。この映画は、日本が植民地として支配していた台湾で実際におきた、先住少数民族の抗日武装蜂起「霧社事件」(1930年10月)を史実に基づいて描いた作品である。
 「史実に基づいて」というのは、例えば蜂起した先住民族「セデック族」の(「霧社」管内の11社のうち6社)が、運動会会場を襲撃するシーンでは、女性子どもも襲われる残虐なシーンも描かれている。事実そうだったのだろう。そして重要なのは、その背景だ。
 先住民族の人達は強制労働で日本人に低賃金でこきつかわれ、生活全般が隷属状態に置かれていた。そして蜂起の「鎮圧」には国際条約で禁止されていた毒ガスが使用され、忍者のごとく出没するセデックの戦士たちに同じ先住民族で敵対する集落を分断策として戦闘に投入するなど、日本の徹底した人民弾圧があった。
 監督のウェイ・ダーション(1969年生まれ)は、漢民族という立場でこの作品を制作した。彼は、子どもの頃教科書で学んだ「霧社事件」や先住民族の政府に「土地返還」を求めるデモに関心を持っていた。しかしこの映画の製作の過程で「自分の立場はどこなのか」悩んだという。そして最終的に「文化の衝突」という描き方をした。その証拠にセデック族の歌で場面、場面をつなぐ展開は、監督の先住民族に対する極めて謙虚な姿勢が貫かれている
 また1部、2部(計276分)の大半が戦闘シーンで占めるこの映画は、残虐を越えて、「はかなさ」「悲しみ」を感じる。また、時間の長さを感じなかったのも不思議だった。起こるべくして起きた「霧社事件」の中に日本人として身を置いて考えてみることが大事だとも思った。製作にハリウッド映画のジョン・ウーが参加しているのには少し首をかしげたが、そのせいか戦闘シーンがほぼ「兵士」の目線で描かれており、客観的な立場にたてないのである。
 この夏たまたま中国・台湾を旅する計画があることで事前学習として観た映画ではあったが、「領土問題」「原発震災」「憲法」「靖国」と揺れる日本列島に釘をさすような勢いのある「文化の衝突」を観た思いだ。(湯本雅典)
映画「セデックバレ」公式サイト http://www.u-picc.com/seediqbale/
http://www.labornetjp.org/news/2013/0423eiga

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アイヌ工芸展:70種、夫婦が作品展−−27日まで、銀座 /東京

2013-04-24 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2013年04月24日 地方版
 東京から北海道平取(びらとり)町二風谷(にぶたに)に移住し、アイヌ民族に伝わる工芸品を創作する高野繁廣さん(62)、啓子さん(60)夫妻の作品展が中央区銀座8の「たくみ」2階ギャラリーで27日まで開かれている。
 日野市に住んでいた高野さんは22歳のとき、北海道に旅に出て二風谷にたどり着き、「そのまま移り住んでしまった」という。後から恋人の啓子さんもやって来て、アイヌ民族が多く住むこの地で結婚した。
 夫妻はアイヌの長老たちから手仕事の技を学んだ。高野さんは木製の生活道具などを創作。啓子さんはアイヌ文様の刺しゅうなどを手がけ、現在はアイヌ文化の伝承者としても活動している。
 東京での夫婦展は16年ぶり。木彫りの盆や皿、シラカバでつくったひしゃく、伝統衣装など約70種(約300点)を展示、販売している。
 「二風谷に流れる沙流(さる)川の周辺では自然の恵みを受けて、豊かなアイヌ文化が育った。その息吹を感じてもらえれば」と高野さんは話す。
 問い合わせは「たくみ」(03・3571・2017)へ。【明珍美紀】
http://mainichi.jp/feature/news/20130424ddlk13040263000c.html

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アイヌ遺骨:市民団体、北大に4項目の要請書 /北海道

2013-04-24 | アイヌ民族関連
毎日新聞 4月23日(火)11時50分配信
 北海道大が3月末に公表したアイヌ遺骨調査報告書をめぐって、市民団体「北大開示文書研究会」(清水裕二共同代表)は22日、北大に対し再調査など4項目の要請書を提出した。5月10日までに回答するよう求めている。
 4項目は再調査のほか、▽遺骨収集で「遺族の承諾を得た」とした証拠の開示▽遺骨以外に収集した副葬品の情報公開▽だれもが分かりやすい報告書の作成。
 報告書は、北大が戦前から戦後にかけて、道内のほか、サハリンや千島列島のアイヌ墓地から1014体の遺骨を収集した--とした。埋葬者の氏名は大半が不明で、骨がばらばらに保管されるなど、ずさんな管理が明らかになっている。【千々部一好】
4月23日朝刊
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130423ddlk01040184000c.html

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アイヌ民族遺骨11大学に 文科省調査 1633体北大など

2013-04-24 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 04/23 10:15)
 研究目的で墓地から掘り出されたアイヌ民族の遺骨を全国の大学が保管している問題で、保管されている遺骨は北大、札幌医大など少なくとも全国11大学で1633体に上ることが、文部科学省の調査で分かった。文科省は保管の経緯などを含めた最終的な調査結果を、6月に開かれる政府のアイヌ政策推進会議の作業部会に報告する。
 アイヌ民族の遺骨に関する全国調査は、国公立大と医学部などがある一部の私立大を対象に初めて実施。文科省は昨年末までに「ある」と回答した大学と遺骨の数を、19日の作業部会で報告した。
 個体として特定できる遺骨は、北大が医学部の1014体を含む1027体、札幌医大249体、東北大20体、東大198体、京大94体、大阪大39体、大阪市立大1体、金沢医大4体、南山大1体。新潟大と天理大は個体として特定できない骨の一部を保管している。個人名を特定できそうな遺骨は北大19体と札医大の4体のみ。<北海道新聞4月23日朝刊掲載>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/460336.html

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