名古屋季節だより

京都・静岡・宝塚・東京・横浜、
そして尾張名古屋からの季節だより

468 「春はあけぼの」

2015-03-24 13:31:12 | 日記


 曉と曙、

 曉はまだ明けやらぬ頃、

 宵、夜中、そして曉、

 現在では少し明るくなってきたころを言うのだろうか、

 曙は空が白じんできたころという、



 あかつきのころとは、何かが起こりそうに思う時間、

 あけぼの、穏やかな長閑さを思う、



 春霞の中の陽、



      



 里山の木々が、

 ざわざわと動き出すように感じる、



 



 枝の先に無数の辛夷が、

 ひらひらと揺れる、



 



 



 珍しい辛夷に出会う、

 シデコブシと言うそうな、



      



 園芸種なのか、

 マーガレットのようでもある、

 白が初々しい、



 



 この花を見つけると、

 何時も、菓子司の練り切を思い起こす、



 



 



 屋敷の庭の片隅に、

 見つけた真紅のボケ、

 余りにも深い墨を溶かし込んだような、



 



 竹藪が覆いかぶさってくる、



      



 爽やかな風が吹き抜ける竹林、



      



 忘れられたように、

 枝に小鳥が、



      



 何時来ても、

 景色は違っている、

 池袋から10分の所とは思えない、



 



 一か所、ミツバツツジを見つける、

 薄い花びらに、

 野の不思議を見る、



 



      



 大きな柳の木の向こうに、



 



 モスグリーンの屋敷が建つ、



 



 春はあけぼの

やうやう白くなりゆく山際

少し明かりて

紫だちたる雲の細くたなびきたる、










  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする