西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

ロンドン報告(32)ハムステッド田園郊外視察-13生垣と並木

2005-09-30 | 地域居住学
バーネット夫人の計画原則は九つあるが、その中に「境界は壁(wall)ではなく生垣(hedge)か板塀かワイアにしなさい。それは空気を通すためです」というのがある。実際には生垣が圧倒的に多く殆どと言っても良い。手入れ、剪定している住民にもぶつかった。又「道はすべからく並木道にすべきである」としている。昔、ロンドンでは並木道があるかどうかが住宅の値打ちを決め、パリでは天井高が決める、と聞いたことがある。パリのアパルトマンでは上へ行くほど天井高が低くなるためだ。HGSの生垣は絶えず剪定するから1983年に見たままだが、並木の樹木は20年間で生長したな、という印象である。これらがあることが、家から窓を通じて外を見た時に必ず「緑」が目に入る仕掛けでもある。又、前にケンブリッジに行ったときにNa.さんに聞いたように農村のHedge(牧草の境界林)が都市に持ち込まれたとも言えるし、長年、全土の樹木を伐採してきたことに対して少しでも回復したい気分も現れているかもしれない。しかし、樹木は個人で剪定できないので全体でやっているのだろう。何はともあれ、My Hedge, Our Treesを大切にしているのだな、と思った。

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