西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

奈良警察署鍋屋連絡所(交番)の保存

2011-11-23 | 地域居住学
今日、奈良に出かけた。目的の一つは、奈良女子大学のまんまえにある旧奈良警察署鍋屋連絡所(交番)の保存改修前の見学会だった。

地元の自治会や市民、奈良女子大教員や学生などが「鍋屋連絡所の保存・活用と”奈良きたまち”のまちづくりを考える会」(八木富造会長)を作って「保存改修活用」の要望運動を繰り広げた結果、奈良市が予算をつけて保存・改修・活用に乗り出したのだ。

この建物は、今日もらった資料によると、明治41年(1908年)に設置された「鍋屋巡査派出所」を起源とし当初は現地より50m南の鍋屋町の三つ辻の角にあったが、昭和3年(1928年)12月に半田横町の現地に移転された。名前はオリジナルを維持、昭和35年(1960年)に「巡査派出所」の「派出所」への改称があり、「鍋屋派出所」は昭和40年代に廃止、その後は「鍋屋連絡所」として使用された。現存建物が何時造られたか不明である。

形自体は、奈良女子大学記念館(重要文化財)から影響を受けているのは明らかだという。

私が奈良女子大に赴任したのは昭和49年(1974年)であり、当時は、その「連絡所」に警察官が出入りしていたが、そのうち「無人」となって廃止され現在に至った。昭和40年代は未だ「学生運動」が盛んで大学の近くに交番が「必要」だったのかもしれない。現在でも奈良教育大の前に交番がある。まあ、今は、その前に「右翼」の建物があるためかも・・・。

「保存・改修・活用」運動をしている知り合いの奈良女子大の瀬渡章子教授やその旦那なども来ていて説明してくれた。自治会の人たちやマスコミ関係者も来ていた。

来年初めから改修工事に入り、4月ころに複合施設「奈良きたまち案内所」としてオープンするようだ。奈良女子大の敷地も一部含むことから奈良女も一定、教育などに活用すると瀬渡教授は言っていた。改修費用は奈良市が面倒みてくれるようだが、ランニングコスト(光熱水料)などは、「住民・市民負担」のようだ。

応援したい人は、是非カンパなどお願いしたい。施設に詰めるボランティアも募集している。

(写真は、当施設、後ろは奈良女子大の寮である)

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