西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

ダイニングキッチン成立の歴史的条件と現状についての一考察

2006-06-29 | 京都の思い出(学生時代)
「ダイニングキッチン成立の歴史的条件と現状についての一考察」とは、多分、私が1964年1月頃に京大建築学科に出した卒業論文のタイトルだ。「多分」と言うのは、そのコピーが手元にないからである。詳しいことは飛ばすが、その後、そこで得られた自分流結論は、その後、他の研究に取り組む場合も一つの「ガイドライン」となった。(1)戦後の「女性解放」という歴史的条件の変化が背景にある。・・何事も歴史的背景を考える重要性。(2)冷蔵庫、排気ファン等の台所回りの技術的整備。・・空間回りの設え等の技術的状況の把握。(3)椅子坐の普及。・・生活様式の変化の読み。(4)空間的節約志向。・・空間への思い。
私の指導教官だった西山卯三先生からは、何故か「51年C型公営住宅におけるダイニングキッチンの東大の吉武泰水先生の研究室での「発明」」について説明して貰えなかった。
当時、1951年時点で、西山先生がこれをどう評価しておられたのか、「西山文庫資料」で、これも知りたいことである。傍証では青木正夫九州大学名誉教授(1951年当時、東大院生)が京都まで来られて進々堂(喫茶店)で西山先生にダイニングキッチンのことを「きっちん」と報告されたらしいが、「ケンモホロロ」だったとのことであるが・・。(青木発言は、西山文庫シンポジュウムでの発言より)
後日の西山先生の著書(『住まい考今学』)では、私の整理に良く似た整理の上にダイニングキッチンを評価されているのだが・・、だとしたら、どの時点で評価が変わるのだろうか、私の学生時代はひょっとして未だ昔のままで、私の卒論で変わった、なんて分かったら面白いのに・・。




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