西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

京大をとりまく石垣撤去について

2005-07-02 | 地域居住学
皆さん、京大(京都大学)キャンパスをご存知ですか?年末の高校駅伝の途中風景でNHKテレビで写りますね。京都市左京区にある、かなり広いキャンパスです。私は卒業生なので良く知っている積りですが、2005年7月2日に久しぶりに訪れてビックリしたことがあります。それは、京大石垣撤去の問題です。百万遍の石垣に学生達が書いた「石垣撤去反対!」の看板がありました。どうやら京大当局は、京大をぐるりと取り囲む石垣を撤去していく方針のようです。どういう考え、計画でそうするのか、きちんと知る必要はあります。しかし、そこで思いました。古い卒業生の一人として昔の学習環境の一部である石垣が「崩れ」、なくなるのは「思い出」も崩れ、なくなるようで嫌だな、と一瞬思いました。だけど、「市民に溶け込む大学」という理念を考える時、大学と市民を隔てている石垣は、やがて撤去されてもやむをえないと考え直しました。アメリカの大学は「キャンパス主義」で広大なキャンパスは、外界と仕切られている場合が一般的です。それに対してドイツのハイデルベルグ大学やイギリスのロンドン大学などは都市に溶け込んでいる「町中主義」の感じです。日本は初期にはアメリカを習ったようですが、今後は、やはり市民とのパートナーシップも空間的にはっきり分かる「町中主義」に転換すべき、と思うのですが、皆さんいかがですか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿