西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

アンコール遺跡における木造について

2006-06-11 | 住まい・建築と庭
普通、アンコールワットの遺跡は石造というイメージである。ところが、アンコール遺跡を調査研究している奈良女子大学大学院生の澤田知香さんによると、小屋組などが木造だった、又、石壁の他に石床に木柱の穴が多数残っている遺跡もあり、その意味の解明、復元も必要とのことだ。昨日、奈良女子大での研究会で「中間発表」を聞いた。復元像がはっきりすれば、アンコール遺跡のイメージが一変するかもしれない。歴史学者のN先生は、アンコール遺跡のあるカンボジアはフランスに1世紀ほど支配されていたからフランス人の先行研究があるはず、まずそれを前段で示してほしい、と注文をつけられた。澤田さんは、又、一人で海外でフィールド調査する意味について、聞いていた我々に質問した。私は「国土研」の調査三原則(ブログ6月5日「木村春彦先生の思い出」参照)を説明した。しかし「今更、調査チームを形成するのも難しいので、日本人として一人でこつこつやる場合でもカンボジアの人たちのためになる調査研究であってほしい」ということもN先生が述べられた。
この研究会の後、懇親会もあり、わいわい進んだが、私は「歴史研究は高級な研究、人間だけの認識形態」ということを「つながりの豊かな地域居住」と言っている中の「歴史とのつながり」を意識して喋っておいた。

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