西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

都市計画の前に国土計画があるはずだが・・・

2008-10-22 | 地域居住学
「都市計画の前に国土計画がある」なんてのは、当然とでも言えるのだが、案外、都市計画の人たちは、それに凝り固まる傾向もある。

国家経営から言うと、国土のあり方が決まった上での個々の都市のありかたであろう。先日も高校の同窓会で、70歳位の先輩と話していたら、その先輩は、塩野七生(しおのななみ)さんの『ローマ人の物語』を読んで、「ローマ帝国が長続きしたのは、立派な道、立派な水道と下水道を帝国内に過不足なく張り巡らせたことだ」と言われたが、「まあそうだろうな」と思う。

その上で各国(ローマ帝国からは各地域)の特徴を掴んで、最も適当な地域経営方針をとる。

で、現在の日本はどうなのだろう、とふと思った。私が30歳台の「若い頃」、田中角栄の『日本列島改造論』が、よきにつけあしきにつけ、検討書としてあったのだが、最近の国土計画は、どうなっているのかな、と「不勉強」で思っている。

道路は、国家幹線は、昔から重要だが、今の「道路族」は、夢のある国土計画とリンクしたものではなく、「なにせ造ればいい」みたいだから多くの国民からそっぽを向かれるのではないか。

夢のある国土計画に関して言うと、今や、農林漁業を国家の「第一義産業」と位置づけ、自給率も倍増(80%)計画くらいで行って欲しい。