西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

平野啓一郎さんの言い方から一つ考える

2008-09-02 | 思いつきから仮説へ
昨日のブログで小説家・平野啓一郎さんの言い方を紹介した。その中で次のような言い方がある。「・・・状況を問わず、とにかく生き残れという戦中的な発想が僕は嫌いです。

生きようとする意思は尊重すべきですが、現状そのものに問題があり、システムに明らかに幾つもエラーがあるのに、それを直視して、修復することを考えるのではなく、その条件下でとにかくがんばれと言うのはナンセンスです。・・・」

「とにかく頑張れはナンセンス」と私も思います。社会には色々なシステム(医療システム、教育システム、研究システム、地域居住システム、企業システム、大学システム等々)があり、それらの内部にエラー(間違い)が明らかにあるのに、それらを放っておいて、上手くいかないことを個人の頑張りや責任に転嫁するのはおかしい」ということだ。しかし、生き残らないとシステムのエラーがあっても正せませんね。

昨日、「けいはんな市民雑学大学」運営委員会の後、皆でワイワイ駄弁ったが、私が「地域の小学校で学習支援も求められている」と言ったら運営委員の一人の「沢庵」さんが「それを地域に求めるのは教育者の責任放棄、もしそれを求めるなら、自分達の給料を下げても、その分を使って、教育支援した地域住民に支払うべきだ」と言われた。一つの正論である。でも、先生も昔と違い、家庭がやるべき「躾」もやらねばならず大変(教育システムの「崩壊」)、助けられれば助けるのも良いのでは、と言っておいた。