東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

色塗りはじめ

2011-11-17 01:09:56 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1010533寒くなってきました。暑いのと寒いのとどちらが好きか?と言われれば、寒いほうが好きですが、いきなりだったので風邪をひいてしまいました。かすかな頭痛がするので慌てて近くの病院へ。定期通院の主治医の先生から市販の薬の服用は止められている体なので、こういう時は、病院で処方してもらうしかありません。

先日窯出しした2回分の素焼きをひとつづつやすりがけし、胡粉の地塗りもやっと終わったのでいよいよ色塗りです。淡い色、明るい色から暗い色、重い色へと順に塗っていきます。これは人形に限らす、版画の重ね刷りでも言えることです。いろいろな種類の人形に同時進行に塗るので、ひとつの色をそれぞれの人形の該当部分に塗りまわしていきます。というのも、ひとつの色でもつなぎの膠を湯煎にかけて溶かし、顔料に水と膠を混ぜて溶かして塗るので、効率よく多くの種類の人形の種類に塗っていかなければならないからです。今日はまず黄色。画像の干支の辰の「有卦船」の船体部分や福寿草や分銅の部分、裏側の帆柱の部分をはじめ、「狐拳」の猟人の被りものの部分、干支の辰の「善玉悪玉」の扇の要の部分、「狸のぴいぴい」のお腹などなど黄色いところは一度に塗ってしまいます。ただ面倒なのは、全ての人形の最初の色が黄色とは限らないことです。例えば、招き猫などの黄色の目を置く前に、その周りに朱でぼかしを入れなければならないなど、、、。一気に済ませてしまいたいのに、先にぼかしを入れるものはまだ黄色を置けない。塗りまわしていく手順がまるでクロスワードパズルのように絡みあっているのが頭痛の種です。