来年の干支ものの辰の土人形は、先日まで型抜きしていた2種類を乾燥させてやれやれ、と思っていた矢先、先週末になって「珠取り」も作ったら?と人から言われて、慌てて突貫工事で型を起こし、大急ぎで型抜きをしています。
京都の伏見人形やその周辺の産地などでは古くから作られていた古典的な題材の人形なのですが、今戸焼の土人形にもあったのか?というとそうした伝世品も遺跡からの出土品も観たことがないのですが、もともと龍は泥めんこや泥面以外確認していないのと、幻の尾張屋さん作の龍の土人形が存在するのかどうかもわからない現状ではイメージで作るしかありません。幸い割と抜き出しやすく作ってあるのであと一日二日集中すれば目標数はできそうです。
「珠取り」はもともと能楽の「海人」のストーリーから始まり、地唄など他の邦楽にも取り入れられた題材で、それから人形に仕立てられたものだと思います。能楽のあらすじでは場所は四国の讃岐辺りの話なのですが、やっぱり東京で作るので、多少なりとも江戸、浅草らしいものを取り入れたいと考え、龍の横に都鳥を添えてみました。馬鹿馬鹿しいかもしれませんけど、、、。