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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1599 ・安倍首相の未熟な「歴史認識」ではアジアの平和は築けない

2013-05-09 07:05:34 | 日記

おはようございます。                                                                     生き生き箕面通信1599(130509)をお届けします。

・安倍首相の未熟な「歴史認識」ではアジアの平和は築けない

 「東北アジア地域の平和のためには、日本が正しい歴史認識を持たなければならない」と、韓国の朴槿恵(パクウネ)大統領。これは、オバマ大統領との一昨日5月7日の会談で朴氏が語った言葉です。

 アメリカは、「日韓両国は歴史の問題に対処すべきだ」という立場です。北朝鮮が危険な瀬戸際の挑発を続けている時、米日韓が協力を密に対応しなければならないにもかかわらず、日韓が対立を続けているのは困る。「日本は、過去の戦争の歴史をうやむやにすべきではない。きちんと向き合うべきだ」というのです。

 朴大統領は、米議会でも演説し、名指しこそ避けましたが、「日本の歴史認識」を批判しました。米議会の多くの議員が立ちあがって大きな拍手をおくり、朴さんの演説に賛意を表しました。

 さすがの安倍首相も若干の発言の修正を始めています。しかし、本音は隠せず、「『侵略の定義』は定まっていない」と、繰り返しています。

 安倍首相とその周辺が共有している歴史認識は、国際的な常識からはずれた、うすっぺらな国粋主義ともいうべき個人の思いだから、韓国や中国とはいつまでたってもすれ違ったままです。もちろん、韓国や中国の主張がすべて正しいと主張しているのではありません。あの戦争の実態を事実として認めることがなければ話し合いは成立しない、といっているのです。

 元中国大使の丹羽宇一郎氏は、「靖国神社には、日本国民に甚大な被害をもたらした戦争責任者もまつられている。とくに被害を被ったアジア諸国の人々のことも考えれば、国会議員による公人としての集団参拝は『話が違う』ということになるのも十分理解できる」と、述べました。今月6日にソウルで開かれた日中韓研究者による共同国際シンポジウムでの発言です。本日の朝日新聞朝刊(12面)に収録されています。

 私たち日本人は、過去の事実をきちんと総括する作業を怠り、むしろ「過去のことは過去のこと。水に流して、すっきりリセット」といった”文化”でした。だから、過去から学ぶべき貴重な教訓を蓄積する作業が下手でした。

 しかし、いくら苦手でも「総括」、つまり「歴史認識の積み重ね」に取り組む必要があります。そこからしか他国との信頼関係は築けず、したがって真の平和も築けないと思うのです。

 未熟な歴史認識しかもてない安倍首相のもとでは、近隣諸国との平和は築けそうにありません。