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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1593 ・憲法改定論議に見る読売と朝日の大きな違い

2013-05-03 07:03:44 | 日記

おはようございます。                                                                   生き生き箕面通信1593(130503)

・憲法改定論議に見る読売と朝日の大きな違い

 今日5月3日は憲法が施行されてから67年目の記念日。近年になく憲法論議が盛んになってきました。論議が盛んになること自体は大いに歓迎すべきですが、その論議がきな臭いにおいを放っていることに強い危惧を感じます。

 国民の意識は大きく二つに分かれているます。一つは、改憲して自衛隊を正式に軍隊と明記し、「戦争ができる普通の国にする」という国家像を望むグループ。もうひとつは、あくまでも「国民主権、基本的人権、平和主義」の三原則を大事にし、この三原則は変えるべきでないとする、いわば民主主義尊重グループです。

 前者の代表は、「しゃにむに改憲論」の安倍首相。新聞で言えば読売新聞です。後者は、草の根の護憲グループであり、新聞では朝日新聞です。

 本日の社説では、読売は「改正論議の高まりを生かし、、この機を逃してはなるまい」と、改憲ムードをあおっています。「まずは発議要件を緩和したうえで、憲法改正の核心は、やはり9条である」と、主張しました。「『自衛隊は軍隊ではない』という虚構を解消するため、自衛隊を憲法に明確に位置付けるべきだ」としました。

 読売の主張は、「現実に自衛隊は『軍隊』として存在しているではないか。これを軍隊ではないというのは虚構である。したがって、この虚構を解消するためにも、憲法を改正すべき」というのです。憲法を拡大解釈して、むりに現状を作り、それを追認するという、理念も志もない改憲論議です。

 朝日の社説は、読売の主張とは真っ向から反対の立場です。「そもそも憲法とは何か」と、憲法のそもそも論から説き起こし、「(憲法は)権力に勝手なことをさせないよう縛りをかける最高法規だ」と、根本中の根本を抑えるところから始めています。

 読売の社説からは、この「権力に勝手なことをさせない」という憲法の根本がすっぽり抜け落ちています。まさか読売もこの根本を知らないわけではないでしょう。となると、知っていながらその根本をそっちのけに、憲法を変えやすくする「96条改憲」が必要と主張していることになります。「まずは発議要件の緩和を」と、憲法を権力者の意向で変えやすくしようと臆面もなく主張するのだから、悪質です。

 というより、読売の主張は権力者の主張そのものだから、読売はかつての「庶民の味方」から「権力者の味方」へ180度転換したといえます。読売のドン、ナベツネこと渡邉恒雄会長は、「庶民の幸せ」より、「権力者の幸せ」を優先させているのです。これが既得権益享受勢力の正体です。

 世界の情勢が混とんとして方向が定まらない今日、日本は「平和憲法」を掲げ、世界の平和と安定に貢献ができる大きな潜在力を秘めています。

 私たちは、現憲法の値打ちを再評価するためにも、今日の憲法記念日を有効に生かしたいものです。