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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1265 ・「中国と戦争しますか、野田さん」――危ない尖閣問題

2012-05-26 07:13:13 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1265(120526)をお届けします。



・「中国と戦争しますか、野田さん」――危ない尖閣問題



 中国は「尖閣諸島の領有権問題」について、力づくででも日本を交渉

の場に引っ張りだす戦略のようです。野田首相は「尖閣諸島は日本固

有の領土であり、尖閣に領土問題は存在しない」と主張し続けています。

しかし、どうやらその方針は破たんしつつあります。



 東京都の石原慎太郎知事が、「都が尖閣を購入する」と動き出しました。

あとから見れば、これが発端だったということになりそうです。いずれ近く、

中国側も何らかの動きを見せるでしょう。それは、両国がそれぞれの国内

事情から引くに引けず、エスカレートするばかりの道です。そして、その行

きつく先は?



 今年は日中国交回復からちょうど40年。その40年前の1972年、当時の

周恩来・中国首相は、尖閣問題をとことん話し合うことになれば、国交回復

そのものがおじゃんになる恐れが強かったため、日中双方で「棚上げする」

という知恵を出しました。さらに78年には、当時の中国の最高指導者、

小平氏が「次の世代が方法を探すだろう」と先送りを提言し、日本も受け入

れました。このように、「領土問題は厳然としてあった」のです。ただ、先送り

してきただけというのが、事実です。野田政権はウソをついています。



 日本は1985年にどの国の領有権も及んでいないことを確認した上で、

日本の領土として国際的に宣言し、「日本固有の領土」にしたという歴史

的事実がある、という立場です。これに対し、中国側は「明・清の時代から

管轄権が及んでいた」という立場です。アメリカは、「尖閣諸島の領有権に

ついては日中のいずれの側にもつかない」というのが公式の立場です。

それでも日本は「アメリカ頼み」です。



 さて、こうした中で日本が相手にしないという立場を取り続ければ、中

国側は実力行使に出てくるでしょう。漁船衝突事件は、ほんの挨拶代わ

り。現在、建造中(改造中)の空母が完成すれば、堂々と公海に乗り出し

てきます。狙いは、もちろん資源です。



 日本がまず取るべき方針は、「従来の棚上げ」を再確認する努力です。

そして、資源開発について、日中双方で共同できる道を探ることではな

いでしょうか。



 外務省条約局長だった東郷和彦氏は、戦火のきっかけとなりかねない

尖閣問題については「無条件ですべてを中国側と議論せよ」と、提唱し

ています(「週刊金曜日」5月25日号)。戦争にならない外交のために、

外交官が命をかける時代に入ったという認識です。こう言っています。

「交渉の失敗が戦争になるかも知れない状況下にあって、『領土問題

は存在しない』といって主権についての話し合いを拒否するという余裕

は、日本には存在しない」と。