生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1244 ・「原発ゼロ」という歴史的は日がスタート。この状態を続けさせましょう

2012-05-05 07:50:11 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1244(120505)をお届けします。



・「原発ゼロ」という歴史的な日がスタート。この状態を続けさせましょう



 本日5月5日子どもの日は、「日本の全原発が稼働を停止する歴史的な

日」です。原発がなくてもやっていける日本をスタートさせる日です。



 ところが、関西電力が「猛暑の場合を考えると、大飯原発が稼働して

いなければ計画停電をお願いすることになる」と強調すると、枝野経産

相が呼応して「計画停電の計画をたてる必要がある」とテレビ番組で話

しました。「原発を稼働させなければ、停電ですよ」と脅しです。官民手を

取り合って国民を不安に陥れる恐喝のできレース。「大飯原発さえ再稼

働させれば、みんなハッピーになれるのですよ」という意図が見え見え

です。



 野田内閣も「脱原発依存」を掲げているのだから、どうしたら原発がな

くても済む社会を創れるかに全力をあげなければならないはずです。と

ころが、これまでのところ、原発以外の電源をどう作り出すかという議論

は少なく、見るべき成果を挙げていません。むしろ、原発を再稼働させる

ために、他の電源開発はサボタージュしています。



 

 枝野という男は、菅内閣では官房長官として「ただちに影響はない」と

繰り返して、多くの人を被曝させました。A級戦犯です。それが、今回は

原子力ムラのさらなる使い走りに落ちぶれ、原発再稼働に走り回る。もう

少し骨があるかと思っていましたが、とんでもない。超A級戦犯として、し

ばり首ですよね。



 ところで、本日の大手紙はこの原発ゼロをどう論じたでしょうか。読売

新聞は見出しが「これでは夏の電力が不足する」でした。内容は、枝野・

電力業界とまったく同じで、「電力が不足するぞ。電気料金値上げだぞ。

産業空洞化に拍車がかかるぞ」と脅したうえ、「首相が先頭に立ち、大飯

原発の再稼働実現に向け、地元の説得に全力を挙げるべきだ」と強調し

ました。ともかく大飯を動かせという議論です。この社説には、原発の危

険性や過酷事故が発生した場合への配慮はまったくありません。ともか

く「原発行け、行け」の無茶な論調です。そして、事故が起きた時、原発を

あおった責任は福島第一原発でやってみせたようにカエルの面になるの

です。



 朝日新聞は本日と明日の2本に分けて「原発ゼロ社会」を論じる姿勢

です。書き出しは驚くほど明快でした。「世界で3番目に原発の多かった

日本が、世界最速で『原発ゼロ』状態に入る」と指摘し、そのうえで、「脱

原発への民意を政治がしっかりと受け止めた結果であれば、歓迎すべ

きことだ」と、皮肉まじりに書きました。見出しを「不信の根を見つめ直せ」

としたように、政府や電力業界への「不信の連鎖」の結果、はからずも原

発ゼロが実現してしまったからに過ぎないからです。



 ただ、この日の社説には貴重な提言もありました。「原子力をどのよう

に減らし、新たなエネルギー社会をどう構築するか。私たち自らが考え、

合意形成をはからなければならない。それは、原発政策を国に『おまか

せ』していきたことからの教訓である」と。そのための「とことん考え合う

ことのできる空間をどうつくり出すか」が問題ですが、それは明日のお楽

しみに回されました。



 今回の「原発ゼロ」をどこまで続けさせられるか、私たち自身の覚悟と

力量が歴史から試されます。