生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1260 ・元気な中村哲さんに元気をもらう

2012-05-21 06:55:47 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1260(120521)をお届けします。



・元気な中村哲さんに元気をもらう



 久しぶりに帰国したペシャワール会の中村哲さんが昨日5月20日、

大阪市内の天王寺区民センターに現れ、アフガン現地での水路建設

など近況を話しました。小柄な中村さんは、いつもの少し謙虚な話し

ぶりでしたが、お元気でした。ただ、「日本に帰ってくると、体調がよく

なくなる。栄養の取り過ぎになるのかもしれない」と話していました。



 豊かだった地域が戦乱で荒れ果て、住民は難民になったり、若者は

傭兵になったりのなかで、営々と水路建設に取りかかった中村医師。

そしてついに26キロにおよぶ堂々たる水路を砂漠化した荒れ地に通

したのでした。そして、小麦の青々と茂る畑が出現。数十万人の食が

確保できるようになった。時には、米軍を中心とする多国籍軍の戦闘

用ヘリコプターが飛びまわる中、水路工事を続けた。外国の援助隊が

引き上げる中、中村医師は唯一とどまり、医師としてではなく、水路建

設者として活動を続けたのでした。



 中村さんは、そうした活動に対しての称賛は拒否しています。「そこ

に水を必要とする多くの困っている人たちがおり、だから水をなんとか

しなければならなかっただけ」と話しています。会場から、伊藤和也さ

ん(08年に何者かによって拉致され、間もなく死体で発見された)に関

する質問が出された時も、あまり多くを話したがりませんでした。ただ、

「他人の死をあざけったり、死人をむち打つようなことがこの国ではひ

どくなっているように感じる」と、抑え込んでいる感情を少しのぞかせ

ただけでした。



 以前もこの箕面通信で書きましたが、中村さんのような人にこそ、ノー

ベル平和賞がふさわしいと思います。しかし、そうした声が先走ることは、

中村さんにはありがた迷惑、むしろ活動の障害になりかねないと思いあ

たりました。それはともかく、中村さんの生きざまは、日本人のほこりで

す。以前は、中村さんのような心根の人が多くいました。それが、グロー

バリズムなどという流れの中で大きく変質していきました。しかし、いま

は再び考え直すチャンスです。生き方を見直しましょう。何のために生

きるのか。誰のために生きるのか。