生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信958 ・政権公約を放棄する民主党は何のための政党なのか

2011-07-23 06:33:37 | 日記

おはようございます。「議論せず議論すべしと言うばかり」(本日の「朝日川柳」より)
生き生き箕面通信958(110723)をお届けします。

・政権公約を放棄する民主党は何のための政党なのか

 民主党の岡田克也幹事長、菅直人首相が「民主党の政権公約は財源に関して甘かった」と認め、子ども手当も所得制限を設けることにしました。菅首相は昨日(22日)の参院予算委員会で「国民に申し訳ない」と謝罪。岡田幹事長も同じ日、自民、公明両党の幹事長に政権公約の甘さを謝罪する文書を提示しました。根幹の次元で、いわば「白旗」です。

 政権公約(マニフェスト)は、有権者に対して「この政策でやります」と約束したものではないですか。謝罪し文書を出すなら、有権者、つまり国民に対して出すべきもののはずです。公約した政策が「果たせません」となったら、見直しして新しく提示する政策を掲げて、もう一度選挙で信を問うのが順序となるべきものです。

 「生活が第一」を掲げた民主党は、例えば教育については「子供は社会で育てる」という理念で支持を得ました。現在は財源で苦しいのは事実ですが、それをしのぎながら大きな目標に向けて努力を続けなければならず、いま「白旗」を揚げるのは早すぎる。特例法案を通すための手法として「根幹の政策」を曲げるなどは、あってはならないことです。

 民主党は結党以来13年になりますが、いまだに党の理念、哲学を明示する「綱領」というものを持っていません。正確には、党内が右から左まで幅が大きすぎて綱領としてまとめられないというのが実態です。それだけに、政権公約が「綱領」の代わりを果たすともいえます。だからそこを変えるなら、綱領変更になるわけだから、党内でも論議をしなければならない。しかし、それを飛ばして勝手にきめてしまう。冒頭の「朝日川柳」でもからかわれているように、菅首相は肝心なことは「これから議論すべき」と言うばかりで、実際には議論もしない。それでいて、思いつきで議論もせずにポロッと大事なことを言い出す。浜岡原発の停止や原発のストレステストがいい例です。民主主義はありません。民主党という党名から「民主」をはずさなければならない状況です。

 民主党には、失望続きです。ただ、かろうじてつなぎ止めているのは、「オザワ」というとっておきのカードが残っていると思うからです。来月末までにどんな展開になるか、期待しているのですが……。