おはようございます。菅首相の昨日の「脱原発宣言」に対し、朝日新聞の本日の社説は「政治全体で取り組もう」と全面支持の立場を鮮明にし、読売新聞は「看板だけ掲げるのは無責任だ」と極めて否定的な主張を明確にしました。いよいよこの「脱原発か」「原発維持か」の対立軸で解散・総選挙への流れが現実化しつつあるように見えます。
生き生き箕面通信949(110714)をお届けします。
・「小沢一郎は復活してくる」と姜尚中さん
物静かな語り口の姜尚中さんが、「小沢一郎は復活してくる」と”大胆な”見通しを明らかにしました。発売中の週刊朝日(7月22日号)で、インタビューに答えたものです。
「悪党――小沢一郎に仕えて」というタイトルの本を、小沢一郎の秘書を長く務めた石川知裕・衆院議員が発刊しました。それを姜尚中さんが読み説くという形のインタビューです。「悪党」はもちろん、小沢一郎のことです。そして、ここでいう「悪党」とは、歴史上の人物、楠木正成らに使われた「歴史用語」であり、一種の尊称ともいえます。
「一気呵成に読了しました」と、最初に話しています。姜さんは専門が政治学・政治思想史で知性の面でも広く評価されている。その人がのっけにこう印象を語ったことは、著者の石川議員にとっては最高の褒め言葉ででしょう。
「読み進めているうちに、小沢氏が畏怖の対象というよりは、放っておけない存在に思えてきました」とも語っています。ぼくにしてみれば、「政治学者ですらが、小沢一郎についていまさらその程度の認識しか明らかにできない、そのこと自体が情けない」と思ってしまいます。しかし、「読み終えて、小沢氏はこれから積極的に表舞台に出てくるという確信を得ました」という感想を率直に表明しているから許すことにします。
姜尚中さんは「山崎豊子さんの『沈まぬ太陽』のように、変わろうとしない組織で悪戦苦闘するビジネスマンにも寄り添ってくれる内容です」と、インタビューを結んでいます。
僕も、一気に読了しました。本の最後の章は小沢氏と石川氏の対談になっているのですが、その中で小沢氏が「人事を尽くして天命に遊ぶ」という心境を語っているのが印象的でした。普通は「天命を待つ」とか「天命に従う」というところですが、それでは”期待感”がこもる。だから「天命に遊ぶ」なんだ。いいですねえ。突き抜けてますよね。小沢氏にはこれから大いに「天命に遊んで」ほしいものです。
*追記:なでしこジャパンの決勝進出、よく頑張った。「感動した」。