生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信382 ・在日米軍基地は本当に減らせないのでしょうか

2009-12-18 06:58:35 | 日記
おはようございます。今日、大阪は最高気温が7℃までしか上がらないそうです。
生き生き箕面通信382(091218)をお届けします。

・在日米軍基地は本当に減らせないのでしょうか
 アメリカが日本にある軍事基地を、いったん全てなくしたとします。何か不都合はあるでしょうか。現にフィリピンですら(すらは余計かもしれない)、かれこれ20年前に米軍基地を撤退させましたが、それでとくに不都合はありません。

 フィリピンはもともとスペインのフィリップ国王にちなんだ国名が示すようにスペインの植民地でした。それが110年ほど前のアメリカとスペインの戦争でアメリカが勝利して以来、アメリカに支配権が移った歴史があります。ピナツボ火山の爆発による基地機能の低下がありましたが、フィリピン国会が上院を中心に基地撤去を求め続けことが決め手にあり、ついにアメリカが撤退せざるを得なかったのです。

 日本の国会は、自民党時代、どれだけ積極的に基地撤去に動いたでしょうか。1960年に、いわゆる”60年安保闘争”が大きな盛り上がりを見せ、国会は連日、国民のデモで十重二十重に囲まれました。しかし、A級戦犯として刑に服した経歴のある当時の岸信介首相は、国会で強硬採決し、日米安保条約の体制をもたらしたのです。

 来年は、それからちょうど50年。

 この半世紀の間、日本の安全保障問題に対する国民の意識は高まったのでしょうか。多くの国民が、「国の安全はアメリカさん任せ」の催眠術にかかってしまった状態のように見えます。「軽武装・重経済」、つまり国防にはあまりカネを使わず、その分を経済発展に回して世界有数の経済大国を実現できた、という見方です。それはその通りのように受け取れる一面があります。

 しかし同時に、アメリカへの追随外交も否応なく受け入れざるを得なかったのが、自民党政権でした。結果的に、”日本のポチ化”が進んだのでした。アメリカさんが、「イラクを攻撃するぞ」といえば、時の小泉政権は「ハイハイ、支持します」といち早くブッシュ支持を世界に表明しました。アメリカさんが「日本を守ってやっているのだから、もっと経済的な負担を頼む」といえば、自民党は、”思いやり予算”とかの名目でみついできました。

 日本が、第2次大戦後、表立った戦争は一度もせずにきたのは事実です。在日米軍基地が利用されたことを除けば、”平和国家”であり続けることができました。ぼくは、これは誇るべきことだと思います。

 そうした戦後の流れを踏まえたうえで、安全保障をどう築いていくか、日本の主体的な総合安全保障について、わたしたちはもっと関心を持ち、議論を深めたいものです。さしあたり、在日米軍基地は撤去したら、どうなるのでしょう?