生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信394 ・いまなぜパナソニックなのか

2009-12-30 07:22:58 | 日記
お早うございます。本屋に行くと、今でも「松下幸之助」関係が並んでいます。20年前に亡くなった方なんですが……。
生き生き箕面通信394(091230)をお届けします。

・いまなぜパナソニックなのか
 「コーノスケはん」と親しまれた松下幸之助(敬称略)。丁稚奉公から身を起こし、一代で松下電器を世界有数の企業に育て上げ、”経営の神様”と称されました。そのコーノスケはんが晩年力を入れたのが「松下政経塾」です。「日本を考えてくれる政治家がいない」と危機感を募らせ、私財をつぎ込んで政経塾を立ち上げ、政治家養成に乗り出したのでした。

 民主党政権になって、松下政経塾出身者が目立っています。前原誠司(国交相)、原口一博(総務省)、野田佳彦(財務副大臣)をはじめ、若手の有望株に福山哲郎(外務副大臣)、山井和則(厚労相政務官)ら。ぼくは、大阪12区選出の樽床伸二(環境委員長)を買っています。

 官邸で鳩山首相の信頼あつく官房長官として奮闘する平野博文は、パナソニックの労組出身。労働界では日本のナショナルセンター、連合の会長が、これまたパナソニック労組委員長を務めた古賀伸明。

 そして日本財界の奥の院とされる日本経団連の次期会長に嘱望されているのは、パナソニックの社長、会長を歴任した中村邦夫。もっとも中村自身は固辞の構えですが、現会長の御手洗がぞっこん入れ込んでいます。

 政界、労働界、財界の政労使を、パナソニック系が占めることになるのです。いまなぜパナソニックなのでしょうか。

 ぼくは、コーノスケはんの経営哲学根幹を成していた「水道哲学」は、いまや時代遅れと評価しています。「水道の蛇口をひねると、水が出てきて誰でも利用できる。そんな電気製品でみんなに役立ってもらうのや」が口癖だったコーノスケはんでした。しかし、それは、資源のムダ遣いつながります。

 結局、コーノスケはんで思い当たるのは、人遣いの名人という点です。信頼する部下を厳しく叱ったあと、電話をかけてきて、「あのな、君、もうすぐ奥さんの誕生日やろ。これプレゼントや」といって、しゃれた贈り物をする。そんなコーノスケはんの周りには、自然に人が集まってきました。いまでも、その人柄を慕う雰囲気が息づいているようです。やはり、人を大事にすることが求められているあらわれかも、と思ったりします。

 偶然にしても、プレゼンスが目立つパナソニック系の人のつながり。新年はどのようなチームワークで日本のために働いてくれるのでしょうか。日本丸は、引き続き荒海の航海を乗り切らねばなりません。