生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信387 ・もったいない耕作放棄地

2009-12-23 07:50:06 | 日記
お早うございます。大阪市の「光のルネサンス」で、御堂筋と中之島公園のイルミネーションを見てきました。びっくりするほどの人出で、まちおこしのイベントとしては大成功のようです。
生き生き箕面通信387(091223)をお届けします。

・もったいない耕作放棄地
 利用されなくなった農地が増えています。食料自給率が40%程度と危機的に低い日本で、耕作されなくなったまま放棄された農地がどんどん増え続けているのです。

 今年、農地法が大幅に改定され、今月から施行されました。農地の「利用権」が原則自由化されたのです。これによって、遠くの人でも利用できるようになり、都会の株式会社でも農業がしやすくなりました。

 箕面市内の耕作放棄地は、現在4.5ha(農とみどり政策課調べ)です。よく比較される東京ドームを引き合いにだすと、ちょうどその1個分です。400mトラックとくらべると、その4面分です。私たちの街の耕作放棄地は、5年前とくらべると1ha、つまり400mトラック1面分増えました。草ぼうぼうで荒れ果てた田畑になっているのです。

 ぼくの住んでいる近くでも、荒れた田畑があります。「もったいないなあ。何とかならないか」と感じます。

 箕面市の「農とみどり政策課」によると、「①遊休農地解消対策委を立ち上げた②農地相談会を開催している③農業サポーター制による営農継続支援④農産物販路拡大に向けた朝市支援⑤消費者ニーズを踏まえたエコ農産物への取り組み―などを実施している」としています。

 しかし、同時に現在の課題として、「高齢化にともなう後継者不足は解消されていない。安定収入が見込めないための耕作放棄は進んでいる」とも指摘しています。

 敗戦後、GHQの強権発動だからこそ実現した日本3大改革のひとつ、農地解放が行われて60数年。農地はその耕作者みずからが所有すると決め、小作農がでないようにし、「農地耕作者主義」を貫いてきましたが、今月から施行された改正法では、それを抜本的に改める内容でした。

 日本の農業は、壊滅的な危機に直面しているのです。農業の危機が叫ばれて久しいですが、農業の危機は、日本の食の危機です。日本人の危機のはずです。ところが、食の安全保障に対する認識は極めて乏しいのが実態です。日本人の「平和ボケ」は、能天気ぶりの象徴ですが、「農業にたいする無関心」も同じく能天気と評せる状況ではないでしょうか。

 ちなみに能天気とは、江戸時代から使われている語で、決してほめ言葉ではありません。

 私たちが住んでいるこの箕面市にも増え続ける耕作放棄地はどうすれば良いのでしょうか。