水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・217」

2014-05-22 19:19:33 | Weblog



カルテ番号 ち・3(1)

「あの~、何処の病院でも治らないのですが、診てもらえますか?」
電話で話してきたのは母親だという。
「どういった症状でしょう」
「失声症といわれました。声が出ないのです。あ、娘の事です」
「本人が望むなら、連れてきて下さい」
それが昨日のことだ。

両親と共にやって来たのは、大人しそうな娘だった。
父親は車の中にいると言って、治療院には入ってこなかった。
母親も大人しそうな感じだった。
「どうぞ楽にして下さい。簡単な記入事項だけ書いて下さい」
一言も話さないが、本人が丁寧に書いていった。
それによると、千葉亜紀、26歳、住所は茨城県だった。

母親はいろいろ話したいようだったが、早速マットに横になってもらった。
「話しながらできますからね。少し身体を触りますね」
お腹は固い。首も固い。手足は棒のようだった。
「緊張してますか?」
千葉亜紀の身体は固いのだが、表情だけは柔らかい。
大丈夫というように、少し微笑んで首を振った。
それを見ていた母親が驚いた表情をした。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


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