水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・206」

2014-05-11 18:38:29 | Weblog



カルテ番号 た・21(3)

会場に集まり、幹事と恩師の挨拶のあと宴会となった。
ここに来る前は全員覚えている、と自負していた。
ところが、見覚えない同級生が何人もいる。
相手から話しかけられても、まだ思い出せない。
名前を言われても、思い出せない場合が何人もいるのだ。

「お、おい、わからない同級生が幾人もいるんだが・・・」
幹事の鈴木に耳打ちした。
「この歳だからな。皆変わったし。
だけど話し出せば面影が浮かび出すぜ」
そうじゃない。これは相手が年をとって変わったからじゃない。
田原正一は何か違和感があった。

恩師は75歳だが、若くみえる。
退職後もいろいろな活動をしているらしい。
同級生でも老けているのもいる。
生徒と先生の時は大きな年齢の隔たりがあったが、今は大して変わらない。
何か不思議だった。

3時間ほど宴会をし、風呂に入って、まだ話し足りない同級生が集まった。
「近頃は物忘れが多くなって」
そんな話題で盛り上がった。
「そうそう、人の名前が出てこないんだよな」
「顔は思い出すけど、名前が出ないのがもどかしい」
「女房と言った、言わないでもめるし・・・」
やはり同級生だ。似たような境遇にある。


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)



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