水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「迷解剣客商売・45」

2011-06-14 21:40:31 | Weblog



剣客と商売に関して、小兵衛が語った事がある。
刀装屋の嶋屋孫助に本音を洩らしたのだ。
道場を拡張し名門にすれば、商売として成功だ。
その為には諸家の庇護、援助が必要となる。
世辞も汚濁の振る舞いも商売には必要となる。
それらが悪い事とは思わぬし、やれぬ事とも思わぬ。

だが、一流の技の道は常に全力で精進せねば落ちる。
好きだから、全力で精進したい。
名利(成功)を求めれば、技の質が下がるのだ。
名利が欲しければ、別の道を歩くほうがいい。
剣術が好きだったから、立身出世はあきらめたのだ。

ワシも治療の道を歩いてしまった。
(治療院)経営の道まで兼ねては歩けない。
ワシは、不器用なのだ。
治療や(健康)指導が好きだし・・・
好きなモノや好きな人と歩いていきたいからだ。
金が無いのは、実際窮屈でもあるが自業自得というヤツだ。

そうして小兵衛は、更にその先に進んでしまった。
剣の道からも己を解放して、名人となった。
大治郎には「お前の剣は、いつになったら商売になるのじゃ?」
などと言ったりするが、実は、その言葉の反応をみてたりする。
まぁ、名人になると、結構ヒマなのかもしれない。


        
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します)
コメント
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